沙翁のソネット#15 ～#21

2015/03/05

「つかの間のこの世は舞台夢芝居演ず我らを天は育む(#15イントロ)」
「あなたから時が若さを奪うとも君を称えてわれは戦う(#15 詩で称える)」

「まだ種を蒔かれていない処女の庭あなたの種を待ち望みたり(#16イントロ)」
「美しいあなたの姿を永遠に残すためにも結婚をしろ(#16 種を蒔いて同じ花を咲かせなさい)」

「もし君に子がいるならば２度生きる子どもの中とわが詩の中で(#17)」
「たぐいなきあなたの美質を言い尽くし美化をしてても戯言とさる(#17 イントロ)」

「偶然や自然の変移が美しい飾り剥ぎ取り美は朽ち果てる(#18 イントロ)」
「滅びない詩中で時と君の生合体すれば過ぎる夏移ろわないぞ(#18)」

「食いつくす時よあなたが何してもわが恋人に時を刻むな(#19 イントロ)」
「極悪の時よ危害を加えてもわが恋人は詩では永遠(#19)」

「２０番両性具備を歌いたり曖昧なまま残しておこう(私見)」

「汝の姿男を釘付け女さえ魂迷わす女性で生まれる(#20 イントロ)」
「自然なる女神は恋して余計なる逸物つけて君を産みたり(#20)」

「似非詩人はでな喩えを組み立てて君を飾るがむなしいものさ(#21)」
「風説の好きな詩人はほっておけわたしは能書き言いはしないさ(#21)」
 

確定申告

2015/03/04

「返還を期待をすれど追徴の振り込み用紙もらいうなだれる(確定申告に行く)」

「やけくそと思いて入るでギョーザにビール雑炊を食む()」

「昼間からビールを飲んでギョーザ食うこの爽快は誰も阻めぬ(奥さんは別)」

「ミンミンの漢字がでない携帯の辞書もどかしい写真を見てね()」

「ジュンク堂店内暑くダウン脱ぎ目が回るほど本の背を読む(買わなかった)」

「ＢＯＯＫＯＦＦ百円の本探したり読めもしないが九冊を買う()」


 

笑う子規～春の景色

2015/03/04

「紅梅や秘蔵の娘猫の恋(子規)」

「亊物の名３つ並べて句を作るそんな俳句の世界がありき()」

「原節子小津安二郎金魚鉢(詠み人知らず)」

「二番目のむすめみめよし雛祭(子規)」

「一番目妙に気になる雛祭()」

「一番目問わぬがはなの雛祭()」

「蝶々や巡礼の子のおくれがち(子規)」

「蝶々と菜の花畑探したい()」

「『菜の花忌』みどりと言える妻も逝く(昨年なくなった)」

「四国路と限りはせぬも巡礼の親子の周り蝶々が舞う()」