2015/03/09
「この御世にいろんな文化充実しあっちもこっちも賑やかなりし
(1:この御世に海部・山部・山守部・伊勢部を定めました。
/2:剣の池を作りました。
/3:新羅人が渡来してきましたので、建内宿禰がこれを率いて帰化人たちのための池として百済の池を作りました。
/4:百済の国王で照古王が牡馬一疋、牝馬一疋を阿知吉師につけてたてまつりました。
/5:この阿知吉師は阿直の史等の祖先です。
/6:また、太刀と大鏡とを奉りました。
/7:また百済の国に、もし賢人があればたてまつれとおっしいましたから、命を受けてたてまつった人は和邇吉師といい、論語十巻・千字文一巻をこの人につけてたてまつりました。
/8:また、工人の鍛冶屋卓素というもの、また、機を織る西素の二人もたてまつりました。秦の造、漢の直の祖先、
/9:それから酒を造ることを知っている仁番、又の名は須須許理という者らもわたってきました。この須須許理はお酒を造ってたてまつりました。)」
「天皇はこの酒飲みて浮かれてはたぶん躍りて読みし歌()」
「須須許理が
醸みし御酒に
われ酔いにけり
事無酒コトナグシ
笑酒エグシに
われ酔いにけり。
(歌謡番号#50)」
「諺になるほど浮かれる天皇に障らぬ神と皆逃げ惑う
(1:このようにお歌いになってお出かけになった時に、
/2:御杖で大阪の道の中にある大石をおうちになったところ、
/3:その石が逃げ走りました。
/4:それでことわざに[賢い石でも酔っ払いに逢うと逃げる]というのです。
)」
2015/03/09
「吉野なる国主等が見たる大雀命の佩ける御刀タチ見て歌う()」
「品陀の 日の御子 大雀 大雀
佩かせる太刀 本剣末ふゆ
冬木の すからが
下木の さやさや
(歌謡番号#48)」
「銅鐸に線で描ける杵もちて臼をつきたるあの絵のさまか
(1:吉野の白檮の上に
/2:横臼を作って、
/3:その横臼に大御酒を醸もして、
/4:その大御酒を献るときに、
/5:口鼓を打って踊りながら歌うには
)」
「白檮の生に
横臼を作り、
横臼に
醸みし大御酒、
うまらに
聞こしもちをせ。
まろが父。
(歌謡番号#49)」
「この歌の消息いかになれるのか現代までも残れりゃ奇跡
(この歌は、国主ども大贄を献るときどき、常に今に至るまで歌う歌です)」