2020/10/02
「やさしくて怖い人ってあるでしょうたとえば無人改札機みたいな
[杉﨑恒夫/券売機ペッと切符を吐き出せるなにか粗相をした気になれる ][]」
「こわれやすい鳩サブレーには微量なる添加物として鳩のたましい
[杉﨑恒夫/鳩という名の添加物魂となって加わる鳩サブレには][短歌]」
「ひとつだけクロスワードを空けておくわれのいちばん嫌いなことば
[杉﨑恒夫/これはもうこだわりとしか思えない機会があれば試してもみん][短歌]」
「丸めたるタオルが怪物に見えてくるこわくなったら風呂を出なさい
[杉﨑恒夫/必死にと濡れたタオルで怪物を作ってみてもなかなかできぬ][短歌]」
「僕の去る日ものどかなれ 白線の内側へさがっておまちください
[杉﨑恒夫/栄光の過去持ちたれば白線を引いて規制も出きるだろう][短歌]」
「つつかれてヨーグルトに沈む苺 やさしき死などあるはずもなく
[杉﨑恒夫/そりゃそうよ君がそんなに熟れていてヨーグルトの海浸かっていれば][短歌]」
「こんなにも明るい秋の飛行船ひとつぶの死が遠ざかりゆく
[杉﨑恒夫/飛行船乗せたる生命なにかいな虫、鳥、獣似合うはどれか][短歌]」
「ペタンクのあとはジョイフルでお勉強本一冊を読み終わる
[富士山の謎][日記]」
「『水の巻』精読したりメモを取りあと少しなり読み終わるまで[][五輪書]」
「ペタンクと兵法の差を分断し箇条書きせん根拠付きにて[][五輪書]」