2020/10/06
「立ち読みをしてはいけない『死者の書』に眼を残し夕べの街へ
[大津仁昭 /立ち読みを出きるものならやってみろ大津の皇子に呪われますよ][短歌]」
「人気なき建築現場 夜空より脚が一本垂れ下がりをり
[大津仁昭/夜空から脚が一本さがるなどないからそれは夢と思おう][短歌]」
「寒空はそこまで青し異星人招待選手が来るスタジアム
[大津仁昭/ヒーローは異星人のごと別格で空の青さのようにすがしい][短歌]」
「サーキットレースの最後見つめゐる色とりどりの死者の横顔
[大津仁昭/『色とりどりの死者のこと』これがわからず読み尽くせない][短歌]」
「丘の上に池は広がりある晴れた空よりボートに降りる死者達
[大津仁昭/この作者死者の諸相を扱うがわれには身内と友があるのみ][]」
「月光が湾の一隅のみ照らすわが知らぬわが怖き人格
[大津仁昭/この景色心象風景怖き人格自慢したるか][短歌]」
「赤い血は神社の奥に運ばれつ門外不出の幼児ゐるらし
[大津仁昭/ドラキュラの幼児であれば血も要るか神社の奥の闇に棲みおり][]」
「セパレーツ水着の娘ら上がり来ぬみな下半身渚に忘れ
[大津仁昭/下半身溶けたらもはや生きていず胸から下が透明になる][短歌]」
「ペタンクのあとに岡場の『さと』に行き昼飯あとにソフトバンクへ
[携帯をドコモに変える問いあわせで][日記]」
「図書館でソネット借りる別訳の柔らかくなり読みやすいかな
[中西信太郎訳S51.9.10英宝社刊][読書]」
「高速の読書の書き込みそれなりに増えるも本はさほど読めない[][読書]」