がじゅまるの樹の下で。

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リアルな金丸“英雄”像

2012年01月17日 | ・琉球史散策/第一尚氏

約1ヶ月前に準備してたネタ&写真だったのに
年も明け早半月…
画像一覧に埋もれていたトコロをようやく引っ張り出して
今日書くのは「金丸」について。

 

阿麻和利人気にともなって、
金丸黒幕像が近年ではかなり濃い気がしますが、

ここまで黒幕・悪役像だと、

そろそろリアルな英雄・金丸を!

…と望んで、早…1年半以上?

 

ここでのポイントは「リアルな」ってトコロです。

つまり、単純な爽やかヒーローじゃダメなんです。
道徳的な分かりやすい、「よいこのための偉人」じゃダメなんです。
(ワタシ的に)

そういう爽やかヒーローは阿麻和利や尚巴志に譲って、
私の望む金丸“英雄”像は、
「護佐丸・阿麻和利の乱」などは
金丸が黒幕(もしくは関係していた)という上で
ヒーローであってほしい(笑)

つまり、影を背負ったヒーローとでもいいましょうか(笑)

 

では、そのような影を持った人物は何をもって「ヒーロー」となり得るのか。

考えてみました。

ヒントは幕末にありました。
(…ってココしか比較できる好きな歴史がないからなんですけどね~

「最強の人斬り集団」として多くの殺生をし、多くの人々の恨みも買っていたであろう新撰組、
彼らは「非道な極悪人」とも評される一方で、「英雄」としても人気があります。

武市半平太、土佐勤皇党首として多くの暗殺を行なわせた黒い人物ですが
土佐ではあの坂本龍馬と肩をならべるほどの「偉人」とも評価されています。

なぜだろうと考えてみたとき、
彼らの共通点として浮かんだのが
「君主への忠誠心」「揺るぎない信念」でした。

つまり個人的な私欲や感情、自己保身などではない。

身を挺して「忠誠心」と「信念」を貫き通すその姿に、
人々は「英雄像」を感じるのではないのか、と。

(誤解のないように言っておきますが、
忠誠心・信念という名の殺傷行為を肯定しているというわけではありませんので…
あくまで歴史エンターテーメントとしての話です)

金丸が「護佐丸・阿麻和利の乱」の黒幕だった、
クーデターを起こし第二尚氏王統を樹立した、
その行為は変わらなかったとしても、
その動機次第では、大いにリアルな金丸英雄像が描けるのでは。

そして金丸の波乱万丈な人生。

伊是名での水泥棒疑惑、
転々とした放浪(逃亡)生活、
尚泰久王子に見出され王府への出仕、
志魯・布里の乱、
護佐丸・阿麻和利の乱、
尚徳との確執、
隠居、
尚徳の急逝、
クーデター勃発、
新王朝樹立、
息子尚真での琉球の黄金時代
尚泰久、護佐丸、阿麻和利、鬼大城との関係、



他の人物たちに負けないほどの
実に面白い物語が作れそうな気がします( ´艸`)


っていう、設定メモ現在2枚。

…いや、無理かもだけど

シルフさんいないしな~。

 

でも琉球浪漫シアターでそんな金丸像の断片が見え始めてきているようで
今後の展開が実に楽しみです

断片じゃなくて、いつか、全体像が見れたら…。

 

いや、「護佐丸・阿麻和利の乱」自体、
金丸が黒幕だったという証拠は無いんですけどね。
あくまで「だったのでは?」という憶測にすぎないのです。

でもこういう謎の部分を想像していくのが「歴史を楽しむ」っていうことですよね?

最近阿麻和利美化されすぎだろ!
って言われても、まぁ、否定はしません…


以上、琉球歴女の戯言(&希望的妄想)でした(笑)

 


 
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写真は首里金城町の大アカギ。