がじゅまるの樹の下で。

*琉球歴女による、琉球の歴史文化を楽しむブログ*

当サイトの掲載写真・イラスト等の無断転載/無断使用を禁じます

琉球浪漫シアター【9】三山物語~北山攻防譚

2012年01月26日 | ・現代版組踊レポ

琉球浪漫シアターⅢシリーズ
「北山物語~北山攻防譚~」

2012年1月22日(日)

那覇市民会館中ホール

出演/Teamシンカヌチャー

 

夏の「三山統一の王・尚巴志」の再演ですね。
(でも、タイトルが変わっていることには告知があってすぐに気付きましたよ(笑)やっぱりね(笑))

前回は、もう大変でした。

笑うのこらえすぎて(笑)

見終わったあと、体力使ってヘロヘロでしたもん

 

さ、そんなある意味思い出深い舞台の2回目!

4日も経過してしまいましたが(汗)
がんばって思い出して備忘録レビュー残しておきましょう。

 

 

まずは、今回1番腑に落ちたのはこれ。

尚巴志が三山を統一するのにじっくり機会をとらえ、長い年月をかけたことを説明した、
ストーリーテーラー談義師さんのこのセリフ。

 

「今風に言えば、めっちゃ空気読めるお方ってことですね!」

 

 

 

 

 

…なるほど。

 

 

 

 

 

だから空気読めない護佐丸はカットされたのか。 

 (前科→

 

…ごめん、パンフレットに「護佐丸」がなかったことで
舞台始まる前から笑えてしまったワタシなのでした(笑)

ホントはあのKY護佐丸が今度はどう出てくるか
密かに楽しみにしてたんですけどね~ うっしっし。
(残念!(笑) 護佐丸好きですよ(笑)

 

 

そして護佐丸カットにともない、
屋比久が大出世!!

護佐丸に代わって、中山軍の部隊長に任命されよった!
いえーぃ!屋比久、おめでとう!(笑)

 

 

さて、前回かなりぶっ飛んだ北山三角関係。

今回は本部役はオンナノコでした。
(恋愛模様が絡むのに演者さんが女子同士って珍しいかも…)

本部が攀安知の部下でありながら中山に寝返る、
その動機。

もちろん
「北山の民のため」
「それが天命である」
という、彼なりの正義ゆえ、
というのも見えましたが、

 

 

…ふっ

 

 

でも本音の本音はやっぱり乙樽なのね。

 

っていうのがすごい伝わった(笑)

 

北山王妃・乙樽と、北山王配下・本部、
幼き頃から許婚だった2人と、
その仲を引き裂いて乙樽を奪った攀安知。

「月の舟」楽曲での名場面。

最後まで北山王妃であることを固持する乙樽に対して
「北山の民のため」
と言いながらも
つい出てきた本部の本音。

 

いや~

 

 

ですね。

 

でもより人間くさくていいな♪ 

古今東西、政治や戦って、
結局は恋愛感情で動いているのかもしれませんね。

 

あ、前回感じた本部のキャラクターの混在による違和感、
セリフは前回と同様ながらも言い方がだいぶ押さえられてたので
気にならなかったです

 

 

さあ、そしてそして! 

攀安知の死に様が過去最高によかった!

あの狂気っぷりたるや。
毎回のコトながら「うおぉぉ…」って圧倒されましたね。

高笑いも健在。
(今回はアクシデントなし?(笑))

これまでは瀕死の状態でハケるというパターンだったけど、
その場で死に絶えたっていうのがよかった。
しかも仰向けに倒れたことでより壮絶さが。
それでこそ攀安知だよ!

そして中幕が閉じて、前に残った乙樽と本部の最期のやり取り。

泣き叫ぶ乙樽で暗転。よかったッス。

(で、やっぱりその後の乙樽がどうなったのか気になる(笑))

 

 

「裏切れば裏切られるのがこの世なら…、
中山の鬼鷲
(尚巴志)も、グソー(あの世)で会おうぞ」
(BY攀安知)

 

その53年後(1469年)。

 

「おのれ金丸、忌々しい。裏切り者めが!」
(BY第一尚氏忠臣・平田之子、屋比久之子)

 

…ふむ。

因果応報。

世の常ですなぁ。

なんてことを今回妙に改めてしみじみ思ったりしてね…。

(実はワタシの中で尚巴志という人物像は舞台のようなさわやかヒーローじゃないんですよね~
ずば抜けたカリスマ性はあったと思うけど、知能犯だし。
つまり、「リアルな英雄像・金丸」と同じなんです。)

 

さて、そんな印象の強い北山組の出番が終ったあとは、
尚巴志の首里城建設やら、その後の歴史やら。

おや?

前回よりも尚巴志がちゃんと「前」に出てる気がするよ?

少なくとも、本部・攀安知の死後は
しっかり気持ちが切り替わって尚巴志が印象付けられたように思えました。

展開はたぶん前とあんまり変わらないと思うけど、
北山三角関係を引きずったり
尚巴志が印象薄すぎってことはなかったです。
(ワタシは)

ストーリー展開が整理されたからかな?

見るの2回目だからかな?

初見だった人はどうだったんだろ。

演者さんも立て続けの大役、よく頑張りました!
(感服)


ダンスメンバーさん、
国頭さばくいの小芝居もオモシロかったよ(笑)。
細か…っ(笑)

三つ巴の舞も旗がプラスされてて良かったな
これからも更にバージョンアップしていきそうな予感!

乙樽が思わず本部に加勢して攀安知に斬りかかり、
攀安知が 「どいつもこいつもー!」って逆上するのに合わせて、
音のアレンジが更にかっこよくなっててシビレマシタ。

空手も相変わらずクールでカッコイイ!
(型そのものもそうだけど、演じてる目力も力強いのがイイ

クライマックスの「群読」はアカハチインスピレーション?

「声のパワー」、いい感じでした!

今後、もっと昇華していけそうですね

 

今後も楽しみな舞台です。

 

さぁて、北山つながりであさっては同会場で「北山の風」です。

本部も攀安知も乙樽も出てきます!

今回の「三山物語」と、「北山の風」との違いもまた見所の1つ!

繋がるようで違う、違うようで繋がる、この2つの舞台。

皆様、どうぞこちらもお見逃しなく★

 

1/28(土)
琉球浪漫シアターⅢシリーズ「北山の風~今帰仁城風雲録」
那覇市民会館中ホール 
18:30~
出演/北山の風メンバー(今帰仁村の中高校生)

 

写真はないので今帰仁グスク。
(撮影、2010年10月)
今帰仁グスク桜まつり、始まってまーす。


  
は~、次舞台までに書けて良かった…。
↑クリックしてくれると励みになります。
よろしくお願いします(ノД`)
76―。

さ、裏のシゴト終らせよう…。

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする