がじゅまるの樹の下で。

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悪役オギヤカ?

2012年11月06日 | ・琉球史散策/第二尚氏

前記事で、
尚宣威の即位を否定する託宣を下したのは
姪である月清なのか?

というのを紹介しましたが、
その設定で書かれている物語を今日は紹介します。

「斎場御嶽ものがたり」

劇作家である亀島靖さんの作で
ネットで公開されている連載物語です。

月清(物語では茂金)、兄である尚真、
そして母のオギヤカが主な登場人物。

でもこの物語で「いい!」ってワタシが思ったのは
月清じゃなくてオギヤカです。


これまでの「権力を牛耳った女帝」という人物像とは違う、
母としてのオギヤカを描いています!

そして、父である金丸(尚円)も。

オギヤカは、
なぜあれほど冷酷にならなければいけなかったのか。

 

「お前たちには、この母はさぞや血も涙もない女と映ったことであろう。
尚真は、年端もいかぬ十三才で国王に即位させ、
嫡子をもうけた最初の王妃も尚宣威の娘という理由で
首里城から、この私が離縁し追放した。
許してたもれ。

茂金、そなたには、琉球初の聞得大君という大役を与え、
子を生み、育てるという女の幸せさえ奪ってしまった。

この母をさぞ恨んでいよう…」

(斎場御嶽ものがたりその六より)

 

ヒーローでも悪役(悪人じゃなくて)でも
100%のヒーローや100%の悪役ってありえない。

それぞれに、それぞれの言い分、見方、考え方があって
それが他人にどう映るか、どう評価されるかが違うだけ。

悪な印象が強かったオギヤカの
違う面を考えさせられる興味深い物語です。

また、セリフが入ると歴史上の人物が
生き生きと生身の人間らしく捉えやすくなる
っていうのも「ものがたり」のメリットですよね!

ただしこの物語は現在進行で連載中(しかも不定期)らしく
完結はしてません。

続きが気になる所ですが、
それでもいいって言う人は是非読んでみてください。

まとめられているページがないので
こっちで勝手にまとめました。

 

「オリオンびあぶれいく/斎場御嶽ものがたり」
(作/亀島 靖)

その一

その二

その三

その四

その五

その六

その七


…連載現在進行中。

 

そういえば亀島さん主催の「琉球歴女の会」、
サイトなくなってるけど、どうなったんだろう…。

 


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