散りゆく桜はなにを思う

先日満開だと思っていたら
もう緑の葉が、幅をきかせている
本当に桜の花は儚い
だから愛おしい

もうすでに
木についた花びらよりも
地面に落ちた花びらのほうが多いだろう
僕はその
花びらのじゅうたんも好きだ

見上げて桜を感じ
下に目を向けても、桜を感じることができる
すこし豪華な気分にも、なることができる
しかし
憂いに浸る気持ちのほうが大きい
刹那の季節である



撮りたいアングルがひらめいたのだが
上からでないと、撮れない
そこで
何年ぶりだろうか
木に登った
で、撮った写真は
最初のイメージとは全く違うもの

「境界線」

この一言に尽きる一枚

桜咲き乱れる公園
そこに感じる春の訪れ
しかし、すぐ横には
毎日毎日、年中変わることなく
車が行き交う道路が走っている
そこに季節感は、皆無
そんな切り取り方である


強風で壊れた提灯の骨が
悲しく揺れていた…