足取りが示す心の余裕

仕事帰りはいつも終電間際である
最寄り駅に着き
人がホームに流れ出る
乗り換えのある駅でもあるから降りる人たちは多い
空から見たら小魚の大群のようだろうと思う
もう日付が変わっている時間帯なので
明日に生き急ぐ者たちの群れとなる
足取りは素早いが忙しない
余裕がない集団だと強く感じる
明日への余裕がない人たちなのか…

休みの日に出かけ、いつもよりも1時間ほど早い帰りのホーム
え？？
電車から流れ出る人たちの数はいつもと変わらないのだが
そこに立ち込める空気は全く別のものだった
ゆとりがあってふわっとしている
今日をまだ感じる余裕を醸し出している
全体の群れが進むスピードも緩やかだ

ここまで違うものだと驚きを隠せない
いや
感動してしまったぐらいだ

心の余裕をこんな場面で感じてしまうとは

流される中でも流されてはいけないもの
心は常にここにあるんだからさ