Kyoko 村上龍

純粋に力強く、自分の意思を貫き通す女性
小説のKyokoからは、そんな印象を受ける
しかし
その力強さの中に時折見せる、もう少しで折れそうな心だったり
それを必死で耐える強さだったり
とても惹きつけられる人物に描かれている

物語の綴られ方にも新鮮さを覚えた
Kyokoが過去にダンスを教えてもらった人と、故郷に向かって車で旅をする
各章は、その中で出会う人たちの目線で綴られる
主人公Kyokoの視点で、綴られるのはモノローグとエピローグだけ
物語中には、主人公の心の内など主観的な感情はほとんど表現されていない
そうすることでKyokoの人物像がリアルに伝わってくる


村上龍の作品を全て読んだわけでないが
エロティックで退廃的な部分が全くなく
軍隊的な側面も全くない


エスペランサ
その言葉が、頭の隅っこにこびりついた