パッション120%

さあさあさあ!!
今日も全開で・・・
パッショネイトにイカねーと♪♪

禁じられた遊び

2011-01-30 13:26:47 | 本・映画・テレビ
このフレーズを聞くと、物悲しいギターの音色が頭に響いてくる
映画自体は観たことはない
だが今回は映画の話ではない

             


禁じられた遊び
吉村 達也


小説のこと


吉村達也の作品はこれがはじめてなのだが
完全にハートを鷲掴みにされた

無駄がない文章なので、さくさく読み進むことができる
無駄がないし、余分なものもない
体脂肪5%で、引き締まった筋肉の付いた肉体のようだ
現代風にいうとすれば、ほそマッチョか(笑)
話を広げすぎずに、窮屈さも感じさせない
ちょうどいい枠っていうのがあるんだと作品を読んでいて感じた
登場人物に関しても、そう云えるだろう
掘り下げる人物はごくわずか
メインの話に少し顔を見せるだけの人物は
その場だけで、後に痕跡を残すことはない
ヘタな勘ぐりをさせないような作りなのだろうか

何よりも心理描写
鋭く的確に無駄のない表現だ
しかもリアルさを醸し出している
見事としか言えないぐらいにすごい


テーマの含みもたくさん感じて
これにも感嘆の思いがこみ上げてきた
夫婦のありよう
家族の大切さ
窮地に陥った人間の心理
男と女

締めくくりも裏切らない
ある意味裏切られたのか?
「こうくるか!」と唸らせてくれた

男性作家なのに、ここまで男をこきおろすとはね(笑)