JR9RVKの雑記的業務日誌

HF帯のモービル運用をメインに行うアマチュア無線局と、その免許人の備忘録。

飾りナット(極太アンテナ用)の設計&製作

2023年09月24日 17時41分07秒 | 設計製作ネタ

5か月ほど前にヤフオク経由で購入したアンテナだが、当時から早くお試し使用したかったけど、現物は雨(防水)対策を促す作り込みになっていた。なので、とりあえず測定と言うか確認だけやって、雨対策を施した後に使用することにした。

その後、相変わらずの猛暑だった8月上旬の引きこもりネタの1つに挙げ 、このアンテナに対応、つまりOリングに全面密着する広さの平面がある飾りナットを設計し、9月下旬になってようやく加工を終えたので、一連の記録をまとめてみた。

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前述した“雨(防水)対策を促す設計”だが、具体的には上の写真だ。何とMPコネクターの外周にOリングが入っていた。要するにアンテナ製作側は、Oリングが無いと防水NGと考えたと受け取るべきなんだろうと思う。であれば、Oリングを全面受けする飾りナットを作らないと、MJコネクターの軸方向寸法を変えずに現状のお店をキープ出来ないことになる。

他にも、雨ざらしになるから腐食(防錆)対策が必要だし、MJコネクターに締め付けが出来る形状にしないといけないしで、結果的に以下の図面内容になった。(ここで余談を1つ。少なくとも15年以上前に移行期間?が過ぎてJISの付属書からも完全に消えた仕上記号ですが、個人的には未だに推しています。なので、今後も当BLOGでは当たり前のように登場しますので、よろしくでございます。)



この内、スパナ掛けとなる二面幅32は、Oリングの外径に対応させることとスパナの規格を確認して決めたが、このサイズのスパナは持っていないので、今回の案件をきっかけに購入した。



また、購入ついでに触れておくと、M型コネクターのねじはM16×P1.0(細目ねじ)だが、これを立てるタップを持っていなかったので、これも購入。ちなみに、地元ホームセンターや工具屋には無かったのでネット通販に頼るも、P1.0は選択肢が少なかった。結果的に3番タップ(上タップ)になったが、国内メーカーであることと、旋盤で調心(センタリング)するから大丈夫と判断した。



あと、図面では個数1になっているけど、現状で取り付ける可能性が有る所が2か所、オリジナルアイテムなので不測の事態に備えてスペア2個を加え、計4個を製作することにした。また、購入したスパナの二面幅をノギスで測定した所、呼び寸法32に対して32.40であった。これを踏まえ、必要以上のガタを抑えるため、飾りナットの二面幅を32.20に加工することにした。

加工は、タップを含む大部分が旋盤(図面右側面から加工→突切り→左側面で全長決め)、スパナ掛けはフライス盤(平面削り)、バリは旋盤で取れる所は旋盤で、そうでない所はヤスリと砥石で取り除いた。で、完成品がこれ。


作業時間は、材料寸法がφ55のSUS304(→発注ミスで譲り受けたフリー材)だったためか、段取り&撤収込みで約1日半ちょい(12時間強)かかった。当初これほどかかるとは思っておらず、ぶっちゃけ“しょーもない”アンテナ1本のために結構ボリューミーな案件になり、疲労感は半端ないです…。

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と言うことで、今回はここまで。また別記事で取り付け関連の記事をUPしたいと思う。


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