ヤセウツボ[痩靫](ハマウツボ科)
本州、四国の畑や道端などに生える1年草。マメ科やキク科、セリ科など様々な植物に寄生します。
地中海原産の帰化植物で、要注意外来生物に指定されています。
多摩NTの住人さんのご指摘により、ヤセウツボではないかと考え訂正しました。
ヤセウツボも初めて観察した植物になります。
より慎重に同定していきたいと思います。
オニノヤガラ[鬼の矢柄](ラン科)
北海道~本州、四国、九州の山地や低地に生える多年生の腐生ランです。葉緑素はなく、地中には大きな楕円形の塊茎があり、ナラタケ菌と共生して栄養を得ています。
6~7月、塊茎から太い茎を直立させて茎先に小さな花を穂状にたくさん付けます。花冠は花被片と側弁が合着した筒状です。
下の方の花は既に萎れ始めていましたが、中程の綺麗に咲いていた花を撮ってみました。
オニノヤガラは、以前から探し歩いていたのですが、今まで出会ったことがありませんでした。
ここはよく歩く林の脇に広がる草地です。こうした出会いがあるので、いつもの場所も油断せずに観察が必要なのですね。
塊茎を花期に掘り取り、天日で乾燥させたものを「天麻(てんま)」といって、漢方で鎮痛・鎮静・強壮などに用います。これも身近な薬用植物ですね。
茎の様子を鬼の矢柄に見立てて、この名がついたそうです。「ヌスビトノアシ」という別名もありますが、点々と生える様子を盗人の忍び足に例えて名付けられたそうです。
同じものでも、感じ方はいろいろですね。
5月中旬 大和市内にて