はぐくみ幸房@山いこら♪

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混芽(こんが)

2016年04月11日 | 森林・樹木の基礎知識のお話

 サクラをはじめ、マルバアオダモやガマズミなどの花が開き、コナラやカシ類も開花の準備を着々と進めています。

 山を見渡すと、白色、桃色、赤色、黄緑色、緑色などが様々な濃淡で多様な色を表現してくれています。

 

 よ~く樹木を観察してみると、葉と花を同時に開く樹木、葉が開くより先に花を咲かす樹木、葉を開いても花が咲かない樹木(葉を開いた後に花を咲かす樹木)という違い見かけます。

 間近で観察してみると、花だけが出ている芽、葉だけが出ている芽、花と葉が同時に出ている芽を見ることができます。

 これらの芽を「花芽(かが、はなめ)」、「葉芽(ようが)」、「混芽(こんが)」といいます。

 樹木の種類によって、どの芽を持つかが決まっています。

 分かりやすい樹木だと、早々と花だけを咲かす「ウメ」は、花芽と葉芽を持っています。

 

 「混芽」をもつ樹木は?

 身近な樹木で言うと、コナラやカシ類です。

 ←コナラ(クヌギも同じ)

 ←ウバメガシ

 ←ツブラジイ

 これらの写真をよ~く見ると(クリックすると画像が大きくなります)、葉と花が同時に出てきているのが分かります。

 ウバメガシの写真が一番、分かりやすいかもしれません。

 

 これは、アラカシ。

 葉と花が同時に出てきて、しばらくすると・・・

 こんな感じに。

 出てきた葉の付け根あたりに花が出てきてます。

 ちなみに、コナラやカシ類でも、花が付いていないものもあるので、それは「葉芽」。

 

 と、このように、春のこの時期ならではの、観察が楽しめます。

 葉と花が同時に出ている芽があれば「混芽」で、花が出ている芽は「花芽」、葉が出ている芽は「葉芽」。

 花が咲いた樹木を遠くから眺めるだけでなく、たまには間近で見てください。

 また、間近で花だけを見るのではなく、「芽」も探してみてください。

 

 でわ、少し観察の事例を・・・

 ヤマザクラも葉と花が同時に出てきます。

 間近で見てみると・・・

 ヤマザクラは、花芽と葉芽が別々。

 

 次にクマシデ。

 これも早春に花が咲きます。

 葉も同時に出ていますが・・・

 これも花芽と葉芽が分かれています。

 

 最後はウリカエデ。

 これも早春に花が咲き、葉も同時に出ます。

 あまり、目立つような花ではないのですが、間近で見てみると・・・

 これは混芽。

 という風に、「混芽」はこの時期にしか、観察することが出来ないので、ご興味のある方は是非、観察してみてください