はぐくみ幸房@山いこら♪

「森を育み、人を育み、幸せ育む」がコンセプト。株式会社はぐくみ幸房のブログです。色々な森の楽しさ共有してます♪

樹木の観察会

2016年04月16日 | 樹木医・森林インストなどの活動のお話

 パナソニックさんが自然環境保全活動の一環として、田辺市龍神村で植樹活動を行っています。

 その活動が今年で10周年。

 そんなめでたい時期に、観察会の案内役としてお招きいただきました。

 今回のテーマは「10年前に植樹した森の今の様子」。

 赤いテープが、2007年に植えた木の高さを示しています。

 10年でどれだけ成長したか、一目で分かるように印付けをしています。

 

 10年経てば、立派な森になりつつあります。

 植栽された樹木は、ヒノキ、アラカシ、イロハモミジ、コナラ、ヤマザクラ、ケヤキ・・・かな。

 植樹した以外の樹種も生えてきています。

 ツブラジイ、アカマツ、スギ、タブノキ、ホウノキ、シキミなどなど。

 しかし、植樹した全ての樹木が、すくすくと順調に成長したわけではありません。

 シカに剥皮されたり、枝葉を食害されたり、枝を折られたり・・・

 ←コナラ

 ←イロハモミジ

 ←アラカシ

 このケヤキは植えられた当時から被害を受け続けたのでしょう。

 

 ケヤキの生き残りを見つけられたのは、この1本だけ。

 10年間、頑張って、生き残ってきたようです。

 植えられた樹木以外も、シカの被害を受けています。

 サカキ

 ガマズミ

 モッコク

 そして、順調に成長し、花を咲かせて参加者を迎え入れてくれた樹木の姿も。

 

 

 伐採された空間に木を植えられ、その木が大きくなる。

 大きくなった木に、鳥が止まって糞をする。

 その糞の中には樹木の種がある。

 こうして、他所から運ばれてきた種が芽を出し、新たな木が育ち、色々な樹種で構成される森が出来上がる。

 風で運ばれる種もあれば、リスやネズミが運ぶ種もあります。

 樹木が順調に育ち、様々な樹種が入り混じることで、少しずつ森林の姿が変化していきます。

 このまま自然任せにするのもいい。

 残したい木を選び、間伐して、自分たちが作りたい森に育てるのもいい。

 個人的な考えですが、いつも思うことが、目的が環境保全でも木材生産でも、森づくりに大切なことは、「どのような森林にしたいのか」という目標を持つことだと思っています。

 

 

 イベントには多くの社員さんが集まっており、皆さん、非常に熱心でした。

 毎度のことながら、「龍神は~と」さんのお弁当は最高

 

 楽しい1日でした

コメント
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