旧作発掘

2009年08月08日 07時33分29秒 | エンタメのかけら

自分が好きな作家が高齢となり、
なかなか新作が読めなくなるというのは、
仕方ないこととはいえ、
寂しい限りだ。

たとえば、
僕がもっとも影響を受けた作家は、
筒井康隆。
今なおエッセイの類を連載し、
テレビにもレギュラー出演している筒井康隆だが、
小説となると、
現在『ファウスト』に
『ビアンカ・オーバスタディ』というラノベを連載しているが、
それ以外、ここ数年新作は書かれていない。
もう短編小説を書くことはないのだろうか。

同じくSF作家の小松左京となると、
新作の可能性はほぼゼロだろう。
だから、今までに何度も読んだ作品たちを、
読み返すしかない。

そう諦めていた小松左京の、
未読作品を読むことができた。
埋もれていた短編が発掘されたのだ。

『11人』(小松左京マガジン34号に再録)がそれである。

40年以上前に書かれた作品ではあるが、
未読という点では、ある意味“新作”と同じである。

そうか、発掘という手があったか。

筒井康隆の場合、
未収録作品の多くは全集に収められてしまい、
残っているのは、
本人が不本意な作品のため、
全集には入れなかったもののみ、
そう思っていた。
それでもその後、数編の短編が発掘され、
角川文庫の自選短編集に入った。

一方、
小松左京は作品数が膨大なせいと、
筒井康隆における平石滋さんのように、
国会図書館に足を運んで、
作品リストを作成しているような方がいないようなので、
作品リストにはかなり不備があると思われ、
そこには旧作発掘の可能性がかなりあるはずだ。

今回の『11人』発掘を機に、
新たな発掘がなされることを望んでやまない。