正確には地下アイドルではないのだろうが、
限りなくそれに近いグループのライブを、
知り合いに誘われて、
人生の経験値を上げるために観に行った。
新宿の裏通りの目立たぬ場所にあるライブスペースである。
会場には100名弱の観客がおり、
その半分はステージにかぶりつきで見ている。
(まあ、ステージといっても、
客席から30センチも上がっていないステージだが)
しかも最前列の男たちは、
床に座り込んでいる。
異様なのは、
ステージまで至近距離であるにもかかわらず、
巨大な望遠レンズをつけたカメラを
構えている者たちが多数いることだ。
どれだけアップで撮るんだ?
毛穴まで撮る気か?
ライブに関しては想像の範囲だったけれど、
気になったのは、
曲と曲の間のMC部分における、
トークと客席の関係だ。
ステージ上からの質問に客が答えるのはもちろん、
他にもどんどんため口でツッコミを入れていく。
その様子は、
まるで正月に親戚一同でカラオケに行き、
娘たちが歌っているところに、
親戚のおじさんが絡んでいるようだった。
このたとえが適切かどうかはさておき、
とてもステージと客席の距離感とは思えなかったのだ。
後から聞いたところによると、
男たちはライブや撮影会などの頻繁に足を運んでいるため、
ステージ上の出演者たちと顔見知りになってしまっているから、
ということだが・・・。
そんな距離感の男たちに囲まれた彼女たちはどこへ向かうのか。
芸能界の袋小路のひとつを見た気がしたのだ。