観劇:『世田谷カフカ/ナイロン100℃』

2009年10月03日 00時24分31秒 | エンタメのかけら
久々に超ド級の「よくわからーん!」だった。

思えばナイロンの初期や、
その前身の劇団健康やら健康やらも、
「よくわからーん!」の連発だったが、
その根底には「笑い」への指向があり、
それが観ている者の足場であり命綱であった。

だが、今回、それをはずされた。

その途端、宙に放り出され、今までにない不安な気分になったのだ。

そしてその不安な気分というのは、
まさにカフカを読んでいる時の気持ちに似ている気がし、
そうかそれがねらいだったのかとも考えるが、
そう考えること自体が考えすぎではないか、
と考えること自体が考えすぎではないかという思いもある。

だから、観終えた直後はしばし呆然としてしまい、
カーテンコールで拍手をするのも忘れるほどだったが、
僕が観た回は2回もカーテンコールがあった。

よくみんな、あんな冷静に拍手ができたものだ。