酒場で年上の方々と話していて「紙火薬」の話題となった。
紙火薬。
シート状のものや巻かれたテープ状のものがあったが、
どちらも赤く、
錠剤のように火薬が入っており、
切り離して使う。
おもちゃの拳銃の撃鉄部分や、
ロケットと呼んでいたおもちゃの先端に取り付け、
打撃によって破裂させる。
僕が小学生の頃はまだあったが、
いつ頃まであったものなのだろうか。
その存在を久しぶりに思い出した。
年上のある方は、
紙火薬をばらして火薬を集め、
金属製の鉛筆のキャップに詰め、
火をつけて飛ばしたという。
その勢いは、
「殺傷能力がありそうだったよ」
もはや弾丸だ。
少量とはいえ火薬、
思えばよくそんなものを小学生が自由に買えたものだ。
ズボンの尻ポケットに紙火薬のシートを入れて、
尻もちをついた衝撃で火薬が破裂、
大怪我をしたという噂も聞いた。
しかし、実際にそれで怪我をしたという人に会ったことはない。
子どもに注意させるために大人が作った話かもしれない。
今の子どもたちが聞いたら、信じられない存在だろうなあ。