山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

再会と足跡

2010-01-25 | 山里
23日、24日と、山を越えた向こうの山里に行っていた。
2日続きのセミナーがあった。
そこに来ていた女性と、どこかで会ったことがあると思っていたら、やはり、2006年に一度お会いしていたことがわかった。
彼女は役場職員なのだけど(だけど、というのが微妙な響きですが)、物静かでやさしげで、威張らず、自慢せず、声高に叫ばず、とても感じのいい人で、一緒にいて心地よくいやされた。ずっとこの人の隣にいたい、と思った。
私もそうありたい……と我が身を反省。
まだまだ修業を積まねば。

2006年に私がその山里で講座をコーディネートしていた。木工家、薬膳研究家、元加子母村長粥川さんなどを招き、「野山とのつながりを都市の人が求めていること」を伝え、野山の宝物を掘り起こす作業をした。その仕事はたしか2年で終わったのだけど、私がそこへ行かなくなってから、地域の皆さんが自力でその活動を行っていて、とてもうまくいっているということ。
それを彼女が伝えてくれた。

それきりになっていたので、成果も泡と化していたかと思ったけれど、そのことを聞いて、ほんとうに嬉しくなった。
やったことが無駄になっておらず、地域の人を確かに元気付けることができたのだということが、私を元気付けた。ちょっとだけ、私の足跡も残してきたのだと感じる。


そんなことは、恵那でもあって、
2006年に企画して始めた石積み塾が、今では地元棚田保存会の主要行事になって続いているし、2007年の山村塾で、長い年月使われず省みられず眠っていた炭窯を借りて、炭焼き名人を探して炭焼き塾を行ったら、今では地域の人が代わる代わる炭を焼くようになり、炭窯も冬場はフル稼働している。
私のできることはまあこの程度かと思うけど、これで十分だとも思う。
がんばれ、山里。