山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

よく晴れた日には豆乳ヨーグルト

2016-02-11 | たべもの・台所

天気が良すぎて頭に来ます。
こんな日にはどこか山、あるいは山里、あるいは海に出かけたい。
今日は休日だから、きっと世間の普通のいい人たちは、どこか楽しい所で楽しいことをしているに違いない。
なのに私はどうして部屋の中で仕事をしているのか。
私の人生はこうやってむなしく泡のごとくいつのまにか消えていくようなものであるように思う。

今朝はものすごく寒かった。冷え込むことは天気予報で予告されてたんだから
ちゃんと布団を増やすなりすればよかった。

で、朝になり、すばらしい青空。こんなによく晴れた日には、いそいそとヨーグルトの瓶(かめ)を暖かいところに出す。
とはいっても、昨日もよく晴れていたので瓶は昨日いそいそと出して、結局その暖かい場所、でも夜は寒い場所にずーっと置きっ放しだった。で、朝食べる分を取り分けてから、もはやかなり温まっているその瓶の中に無調整豆乳を投入して、またいそいそと置いておく。
今頃瓶の中でヨーグルトは調子よく育っているはずだ。

ヨーグルトを増やすのは実に簡単で、初めてやったときには簡単すぎて拍子抜けしてしまった。
市販のヨーグルトを全部食べきらないで少し残しておいて、それを瓶に入れて豆乳(普通は牛乳なんだろう)を入れてかきまぜ、20~40度にして半日位おいておくだけ。そしてふたを開けると、ぷるぷるしたヨーグルトができている。
あっという間にヨーグルトが増える。
最初にやっていたころのヨーグルトでは結構時間がかかって、保温マットで夜中加温したりしたのだけど、今は窓辺の日の当たるところで4、5時間もあればできるようになった。それはヨーグルトの素が変わったせいなのか、容器が変わったせいなのかよく分からない。

今は手作りヨーグルト専用の「ヨーグルトの素」なるものががいくつか市販されるようになって、そういうのを使えばもっといいのかもしれないけど、わざわざそんなものを買わなくても、普通の食べるヨーグルトでいい。
素にするヨーグルトは、豆乳ヨーグルトでも牛乳のヨーグルトでもどちらでもできる。要は乳酸菌があればいいということのはずだ。

最初に使っていたヨーグルトは、100ccぐらいのカップの豆乳ヨーグルト。それを大さじ3杯ぐらいガラス瓶に入れて、豆乳を500ccぐらい入れた。1回目はとてもうまくできた。その後豆乳を継ぎ足して増やしていけばいいのだが、2回目はちょっとゆるく、3回目ぐらいでは固まらなくなる。何度やっても大体同じだった。要するに雑菌によって傷みかけてしまうようだった。ほかの牛乳ヨーグルトでも同じだった。

それから、ちょっと遠くの店で別のメーカーの大きな容器に入った豆乳ヨーグルトを見つけて買ってきた。ついでに容器を梅干しの入っていた陶器の瓶(かめ)に変えた。そうしたらその最初の素でもう2カ月以上豆乳を継ぎ足して生産できている。
おそらく容器が遮光性になったためだと思っている。

自家製豆乳ヨーグルトの面白いのは毎日味が変わるところだ。今日は酸味が強いとか、今日はボロボロしてるとか、今日は卵豆腐の食感だとか。
3日ほど前、瓶の中のヨーグルトの表面が薄いピンク色になってしまった。中の方は少し黄色がかった白色。赤カビが生えそうになっているのかと心配した。けれど食べても何ともなかった。味も悪くない。
ピンクっぽい部分を取り除いて……そこは食べたんだけど……、また豆乳を投入しておいておいたら、またピンク色になっている。どういうことなのかよく分からないけど、しばらく様子をみようと思う。
腐る前兆だったらいやだ。はらはらと看病しているような気分だ。

同じ乳酸発酵でも、ぬか漬けは毎日かきまぜないといけないけど、ヨーグルトはかきまぜなくてもいい。
うちには、山に自生するリンゴ属の木の実「すなし」(オオウラジロノキ)で作ったヨーグルト種もあるんだけど、それはなぜか放置されている。放置してあっても、腐る気配もない。

こういうものを作っていると、つくづく、「賞味期限」というバカなものに右往左往している人たちが気の毒になる。
私は「賞味期限」が大嫌いだ。あんなものは設定自体がいい加減なものだし、食べられるかどうかなんて、自分で確かめたらいいのだ。自分で食べてみておいしいと思えばそれでいいではないか。
そういうことを忘れてしまった世の中って病気だと思う。