山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

どんぐり不作・ニホンジカ出現

2006-10-24 | めぐる季節と自然
今年はどんぐりが不作です。10月8日に岐阜県瑞浪市の屏風山を歩いたときには、アベマキ、コナラが全く落ちていませんでした。
みんなで木の実拾い木の実さがしをしたのですが(写真は夕立山森林塾ブログに掲載)、どんぐりはわずかに1コだけ。本当にひどい。屏風山から恵那市・中津川市では熊が本当に人家付近まで降りてきていますが、無理もないかも。

あいち海上の森センターでも、コナラが非常に少ない。アベマキはそこそこ殻斗が見られましたが多くはありません。

すべての木の実が不作という言われ方をすることもありますが、決してすべてではありません。
今年花が見事だったネムノキは、たくさん豆のさやがついています。

それにしても、恵那山のクマが屏風山まで歩いていったことは驚きです(もちろんバスやタクシーでも行ったらもっと驚きです)。


驚くよりももっとショックだったことがあります。
10月27日の夜、恵那の三郷から恵那市街へ向かう道で、ニホンジカに遭ったのです。車で走っていたら、道の真ん中に大きなかたまりがあるので、スピードをゆるめたら、ピョンとはねて畑へ降りていき、ニホンジカだと分かりました。
この地方にはもともとニホンジカはおらず、数年前から山の中に少しずつ出現するようになったと聞いていましたが、とうとうここまできたかという感じです。

今、日本の森林の2大危機はニホンジカの増加と竹林拡大だといわれています
(もちろんもっと目に見えにくい危機がたくさんあると思いますが)。
大台ケ原も、尾瀬も、京都の芦生原生林も、宮崎の綾照葉樹林の近辺も、ニホンジカが木や草を食べつくして大変なことになっています。ちなみに北海道ではエゾシカが増えており、先日行った阿寒ではシカのふんを踏まずに歩けない場所がありました。
美しい中津川と恵那の山々の草木がシカに食い尽くされることを考えるとぞっとします。
早急に手を打ってほしいのですが、県にそういう動きがあるようには聞いていません。


日本は日に日に山の動物たちのなわばりが広がっているようです。
人口が減っていくこれから、どのように人のなわばりを野生動物に返していくか、考えなければなりません。


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