山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

タッパーの栄枯盛衰

2012-01-11 | たべもの・台所
あたたかい日。
光も明るくて、春が来たよう。3月初め頃の感じ。

電子レンジを使わなくなって、すぐに変化が現れたのは、プラスティックの密閉容器を使わなくなったことである。
この容器、オバサン世代以上の人は、俗にタッパーなどと言うことがある。
今の子は知らない言葉かも。
40年ぐらい前は、タッパーウエアと言ってとても先進的なもので、文化生活の象徴であるかのごとくセールスレディが販促パーティーを開いたりしていた。ずいぶん高かったものだ。

ちなみに私はその販促パーティーに行ったことはないけど、友達が行って、いかに楽しいものでいかにタッパーがいいものか、翌日の休み時間に聞かされた。

夏になるとお茶をタッパーに入れて(実は私のはにせタッパーだったけど)凍らせて、学校に持っていっていた。
当時はペットボトルすらなかった……。
だからタッパーは大事なものだった。

今は100円ショップで、小型のものなら4個105円で売っている。もっとも性能(密閉度)はご本家タッパーに比べると劣る(ように思う)。
(いまどきタッパーなんて売ってるのか???)

脱線したけど、おかずを少し多めに作って小型の密閉容器に入れて冷凍しておき、ごはんを作る気がしないときに解凍して食べる、ということをやっていた。
煮豆だの、ひじきだの、切り干し大根だの
あるいは、余ったトマトソース。
もしくは、ごはんとか、おにぎりとか。

電子レンジを捨てたら、そういうことをする気がしなくなったのである。

冷凍庫を捨てたわけじゃないので、別にそれをやめなくてもよさそうなのだけど
なんとなく、連動して、やる気がなくなった。
100円に気をよくしてたくさん持っていたのだけど、全部要らなくなってしまった。

まあ、そういうこともあって、冷蔵庫もなくてもいいのかもしれない……という方向に向かったことは事実である。
しかし……長期不在のときは冷蔵庫便利ですね。一番入れたいのはぬか床です。

で、高度成長期に始まった、タッパー(プラ密閉容器)がステキに思えた一時代が、終焉に向かっているように思う。プラ容器を使うことはやめなくても、それをステキな暮らしの象徴だと思う人はあまりいないだろう。

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