山里ひぐらしの小径

木曽路の入り口、岐阜県中津川市から
人と自然とのかかわりをテーマに、山里、植物、離島など。

牧場によくあるヒメスイバ

2021-06-10 | 植物

栗の木とヒメスイバの野原

ヒメスイバもまた、何度見ても撮りたくなる草。逆光で見たときのサラサラ透ける繊細な感じが好みだ。

まあ、大方の人はただの草だと思って見向きもしないだろう。というところで、自分が少数派でありそうだというだけのことで無駄にかすかな優越感を抱いたりする。こんな人に見向きもされないものが好きな自分って、スゴイ……。みたいな。別にすごくはない。ただの変わり者である。

ヒメスイバ Rumex acetosella ギシギシ属 タデ科

(2021年6月岐阜県中津川市)

前にも記事にした気がするが、牧場のふちなんかに一面に生えていることがある。帰化植物なので山の奥深くにはない。人里の農地の刈り込まれたところ、すなわち日当たりの良いところである。このヒメスイバも4月の終わりごろから出てきて、5月中頃一度きれいに刈られたのだが、また伸びてきた。刈りこまれてもすぐにまた伸びて咲けるのだから多年草というのは根に結構な養分を蓄えていられるものだと感心する。人間で言うとお金が全部なくなっても何らかの資産を元手にすぐまた生活費をふんだんに捻出していい暮らしができるような感じである。このヒメスイバに対して人間が奪ったのは地上部だけであり、地下に埋蔵資産があるのである。スバラシイ。

しかしもう数年もすれば地上部の財産を奪い取る人間もいなくなってしまうかもしれない。そうするとほかの草が生い茂ってヒメスイバも衰退する危険をはらんでいる。

 

ところで数日前に書いていたキイチゴ(モミジイチゴ)のことだけど、毎日食べても次の日には新しいいい実が生産されているので、散歩の合間にキイチゴを食べるのが忙しい。林道を歩くと道端にずーっとキイチゴが鈴なりになって続いているのである。夢中になって食べている自分にふと我に返り、クマってこういう感じかなと思う。

うちの横のキイチゴ藪は奥の方にすばらしい実がいっぱいあるのだけど、とげがあって奥に入れない。今日は葉の上にチャドクガの幼虫が2匹いたので、もう明日からは手を出すのをやめたほうがいいかもしれない。


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