先日は、漆盛上げには、埃が大敵だということを述べました。
もう一つのポイントは、湿度管理です。
特に今の梅雨時は、湿度管理が欠かせません。
漆の解説書には、最適は60%とか65%などと書いているものが多い。
でも、これはお椀だとか箱だとかに塗ることを前提に書いているようです。
これなどの塗りは、均等に薄く塗ってそれを乾かすことを前提にした解説なのですね。
ところで、駒文字の盛り上げは、それとは違って肉厚で書き上げるわけです。普通に塗るよりかなり厚く書くので、普通の塗りを前提とした解説書通りではうまくゆかないわけで、これはいろいろ確かめ経験して、最適な湿度条件を見つけなければなりません。
梅雨時は、湿度が高すぎる結果、盛上げた漆の表面にシワが寄りやすいのでエヤコンや除湿器が欠かせないし、逆に乾燥期の冬場は加湿が必須というわけです。
シワは、漆の中の方が、まだドロドロとして固まっていない内に表面だけが早く固まろうとするときに生じる引張る力で発生する問題なので、中の方と表面の固まる速度を極力近づけることが、シワ発生を防ぐポイントとなります。
まあ、この辺りは経験で克服することになります。
6月29日(月)、晴れ。
朝から青空。湿度も高くないようです。
6月も終わりに近づいて、このところ、東京あたりではコロナ感染者数の増加し、全国的には地域をまたいで行き来する人も増えて、ぶり返しの心配が高まってきました。
一旦は低下傾向にあったので、我が工房へも見学希望者の連絡もいただいているのですが、時期的にもう少し様子を見てという気持ちです。
早くコロナ過が収まればと、願うばかり。
今日も、仕事。
仕事をしていると、心も落ち着くのです。
駒の写真集
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