10月3日(月)、晴れ。
晴れてはいても、怪しげな空の一日でした。
今日の話題は、将棋の用語。
おかしいなと、気になる将棋用語です。
先ずは、1筋目、9筋目の端っこの「ハジ」という言葉。
テレビなどを見ていると、以前から「ハジ」と言う人が多いのですね。
前々から、おかしいな、と思っているのでした。
私などはどう考えても「ハシ」。端っこの「ハシ」。
それが正しいと思っているし、念のため、手元の国語辞典をひもとくと、「ハジ」は「恥」、「黄櫨(はぜ)」、「矜持(しっかり持つ)」の3つ。やっぱり「端」は「ハシ」となっています。
これは以前から思っていることだが、東京訛りではないだろうか。よく調べたわけではないが、何となくそう思っています。
東京訛りの事例では、「商品券」。
東京あたりでは、これを「ショウシンケン」という方が結構いるから、それの類ではないだろうかと思っています。
将棋用語ではもう一つ。
これは20年くらい前からおかしいなと思っている言葉ですが、観戦記などの読み物で、例えば「6七金直」など「直」という漢字の読みです。
最近のテレビ将棋でも、中高年の高段者による解説「6七金チョク」という言葉を聞きました。
「6七」の地点には、二枚の金将が隣接していて、着手は6八にあった金将を一歩前に進めたときでした。
これを解説者は「6七金チョク」と言われたのですが、この場合6七にあった金を「まっ直ぐ」上に進めたので、私は「6七金スグ」と言うべきであろうと思うのです。
因みに、大山名人がご健在の頃は、「チョク」という言い方は皆無だったと思います。
「チョク」という言い回しは、観戦記の漢字を見て「スグ」とは読めなかった誰かが「チョク」と読みだして、いつの間にかそれが将棋界に浸透したのでしょう。
そういった関係で、比較的若い方に多いように思っていたのですが、今や、中年の高段者にまで浸透してしまっているようで、少し寂しく感じます。
言葉の本来の意味が通じるように、元に戻れば良いと思うのです。
皆様の見解はどうでしょうか。
今日は、気になる将棋用語でした。
小生も「ハシ」は、「ハジ」ではないと考えます。
ただ、話し言葉で、「はじっこ」とか「はじのほう」と、言っていることはあります。
また、「商品券(しょうしんけん)」これは、ご指摘の通り東京(江戸弁)のようです。
「ひ」と「し」の使い分けを「ひ」のところを「し」で憶えてしまうと、無意識に言ってしまうようです。
解説で「チョク」は、あまり聞いたことがありません。「スグ」は、やはり、「まっ直ぐ」上に進めるのですね。
解説等で、何方かが、「チョク」と言ったのを聞いて、広まってしまったのかもしれませんね。
ところで、将棋の解説によく出る「手筋(てすじ)」というのを聞きますが、いま一つ、理解できていません。
色々あってよいとは思いますが、違和感を覚える言い方は、気になります。
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江戸っ子大内九段や加藤治郎九段は、解説で「ハジ」と言っていました。「6八金直」は、訓読みと音読みの違いからだと思います。花村九段は、歩兵を「同ヒョオ」と言っていました。
大内九段は、飛車を「シャの利きが」と言っていました。大野九段は、角を「カクギョウ」と呼んでいたと記憶しています。言葉は、地方、個人によって異なるのだなあと受け止めています。
私は、塩味を「エンミ」と読むことにどうも抵抗があります。シオミ、シオアジとは言わないのでしょうか。酸味、甘味、苦味など音読みと訓読みのないまぜがあり、統一感はありません。
先ず、塩味の「エンミ」ですが、私も「シオアジ」と言うのが良いと思います。
漢字であれば、その意味が分かっても、「エンミ」では、にわかに理解しがたく、「シオアジ」なら誰でも理解分かります。
料理教室で「エンミ」と言う解説者がいたとすれば、その世界の用語かもしれませんが、わざわざ分かりにくい言葉で、自分を高く見せたいという自己顕示の癖がある人なのかもしれませんね
花村九段の「ヒョオ(ヒョウ)」は、歩兵は、もともとは「兵」だし、大内九段の飛車を呼ぶ「シャ」も、もともとは「車」だし、どちらも洒脱な呼び方で、お二人の性格を表す表現であり、理にかなっていると思います。
大野九段の「カクギョウ」は、角の正式名称なので、全く問題とは思えませんし、むしろ、大野先生らしい律儀な言い方だと思います。
さらに近年になって 味覚センサーというものが開発・実用化され、いろんな食品の味を 前述の5要素で数値化することが可能になりました。
この測定データが料理の分野で活用されるようになり 料理人や栄養士の方も塩味(えんみ)という言葉を使うのが一般的になったようです。 なお塩味(しおあじ)という言葉もありますが、こちらは味覚の要素としてではなく、しょうゆ味とかカレー味とかチーズ味とかと同じように 食品における総合的な味付けの表現ですね。
何故それが自己顕示欲に繋がるのか説明いただけると皆さん納得されると思いますよ。
自己顕示とはいいましたが、自己顕示欲とは言っておりません。
ですが、おっしゃるように「自己顕示」は、言い過ぎかもしれません。
一方、大学の講義とかであれば、専門用語で話するのは当然なのですが、一般視聴者に対しては、より分かりやすい言葉で話することがよいわけで、そのような配慮をした、話しぶりか、どうかが論点です。
一般の人があまり使わない専門用語ではなく、優しい言葉を選択しようとすると、自分の目線といいますか、自分自身の姿勢を低くして、話することになるわけです。
ですが、そのような考えが薄いと、つい、いつもの癖で専門用語を多用することにつながると思うのです。
それを指して、自己顕示と表現しました。
いかがでしょうか。
熊澤さんの考えは普通の人とはちょっと違って、深いレベルでいつも感心しています。
自己顕示と自己顕示欲とは言っているポイントが全然違いますね。