「食べているものをみればその人の人格が判る」と言ったのは、フランスの食通ブリア・サバラン。ケーキにその名が付くほどの食神である。 今日のロータリークラブの昼食はカレーライス。市販のルーの使いすぎで味がくどく、カレー大好きの僕にも一皿食べきるのはしんどい。しかし両隣りの会員が、「今日のカレーおいしいね!」と、互いに顔を覗きこんでくるものだから、僕は「うん」と応えただけで一気に水をあおった。味覚の違いはどうしようもない。視覚も嗅覚も聴覚も、人間の五感とはそういうものかもしれない。みんなそれぞれ個人差があって、だからどこの食堂もそれなりに繁盛している。