ベンベエの詩的つぶやき

世の中をちょっと斜めに見て・・・

月おぼろ

2012-02-08 10:58:19 | 日記・エッセイ・コラム

しばらく欠席がつづいたが
ロータリークラブの例会に出席する。

この5・6年 新人の入会がなく
組織に活力が失われている。
マンネリという澱みから抜け出せないでいる。
会員のだれもが気をもんでいるが
具体的な改善の方法が見つからない。
現状打破には相当のエネルギーが必要であり
会員の多くが高齢な為なかなか難しい。

親戚の通夜にでる。
こんなときでもなければ会うことのない
遠い親戚と顔を合わせる。
諸行無常
皆 立派な年寄りになって
つくづく時の流れに感慨を深くする。

焼香のあと 
坊主につづいて般若心経を唱和する。
  無眼界 無意識界 
  無無明 亦無無明界
・・・・・・・300文字の御経、深いなあ

   月おぼろ法話を聴きし帰りみち


掛け声

2012-02-06 13:38:20 | 日記・エッセイ・コラム

「どっこいしょ!」
立ったり座ったりの時の年寄りの掛け声を
若いころは密かに嘲笑していた。

坐骨神経痛を病んだ今
椅子から立ち上がるのにも難儀しており
いつの間にか
「どっこいしょ!」 と
掛け声をかけている自分に気がつく。

ところが、大発見!
この掛け声という奴がバカにならない。
意外な効果を発揮してくれて
立派に立ち上がることができる。

「いよッ なかむらや!」 「がんばれ!」 
「いけ!いけ!」・・・・・・
激励の掛け声は
役者や選手をいっそう奮い立たせ
力以上の力を引き出してくれるものらしい。

ちなみに歌舞伎界では「大向こう」と呼ばれる
掛け声の専門家もいる。

今日もトイレで「いっせいのせいッ!」

夕方は鍼灸。
月に2回、1時間待って1時間の治療。
冷めやすい私が5年以上も続いているものに
この鍼灸と短詩がある。
殊に俳句に至っては30年になる。
・・・・・・ちっとも上達しないが。

  霜柱地球もちあげられてをり


節分

2012-02-03 23:39:46 | 日記・エッセイ・コラム

4月にはお隣りY市の市長選挙があり
その現況をさげて友人がやってくる。
仲間が出馬するので
彼としては放っておく訳にもいかず
いろいろ頭痛めているようだ。
おそらく激戦になるだろう。

またしても知り合いが倒産した。
結構がんばっている会社だと思っていたが
ここでも東日本大震災と原発事故の影響は大きい。

平成の世になってから沢山の知り合いが
破産倒産の憂き目にあい
一家で故郷を出て行ったのもいる。
永い不況のトンネルの途中
大震災と原発事故という外的要因により
業績が著しく悪化し
中小零細から大企業まで
生き残りをかけて四苦八苦している。
殊に家族ぐるみでやってきた零細企業の破産は
しのびない。

きょうは節分。
夕方に豆をまく。
今年は少し声をひかえる。
なにごとか! と
近所の人たちが外に飛び出さないように。

  クサムシを横眼づかいに猫過ぐる


饅頭ごときに

2012-02-01 13:12:16 | 日記・エッセイ・コラム

夕食後のドライブを兼ね
味噌饅頭を買いに車をとばす。
片道30分の距離だが
この店の味噌饅頭は格別である。

自動車のない昔なら徒歩で3時間かかる。
食べたいと思っても易々とは買いにいけない。
だから結局のところ
昔はやたらお金を使うことがなかった。
そんなにお金は必要ではなかったともいえる。

金! 金! 金!
右を向いても左を向いても
お金のかかる時代。
なにもかもがお金で計られる。
清貧などということばは既に死語となり
饅頭だって考えてみれば贅沢なこと。
我慢して寝てしまえばいいものを
わざわざ車をとばして・・・・

寒月を仰ぎながら
ふと自分の贅沢を省みることも。

かつてわがレストランのメニューに
継母の作るタンサン饅頭を載せたことがあり
主流のビーフシチューやピザと並び人気があった。
バッハのBGMと田舎饅頭のミスマッチが
客に喜ばれたのかも。

ところでこの頃見かけないが
かつては葬式饅頭という楕円形で
大ぶりの饅頭があった。
名前は不味そうだが
飯が炊きあがった時分に一緒に蒸らして熱々を。
これがまあ、意外に美味しい。
饅頭の底にくっついた飯粒が何とも滋味。

 まあまあまあ好きに生きよと冬の月