行く川の流れ

花・鳥・旅行写真日記

薬師寺の塔

2010-06-18 22:33:52 | Weblog


薬師寺には中学,高校ともに修学旅行で訪れた記憶があります。
そのどちらだったかは定かではありませんが,
関西弁を駆使して,おもしろく,いろいろ解説をしてくれた
お坊さんのことが鮮明に記憶に残っています。
数えてみれば,もう45年以上前のことです。
そのお坊さんが薬師寺の再建にたいへん努力され,
後の管主になった高田好胤さんだったようです。
管内で流していたビデオで当時の高田好胤さんの姿を見て,
その当時のこと,その時のことを思い出しました。
外を見ると,薬師寺には今日もたくさんの修学旅行生が訪れています。

薬師寺といえば,薬師三尊像と東西の塔を思い浮かべます。
金堂の手前に左右に並ぶ東西の塔は,一見六重の塔のように見えますが,
少し小さな屋根3つは裳階(もこし)と呼ばれるもので,
実際は三重の塔ということになります。
東塔は現在薬師寺に残る唯一の奈良時代のもので,
天平年間の西暦730年に建てられたという説が有力のようです。
建立後,今年で1280年ということになります。
その姿は洗練され,下手な写真であらためて見てもとても美しく思えます(写真上)。

西塔は1528年に焼失してしまい,1981年に再建されました。
ほぼ同じような形ですが,東塔に比べ,
なにかありがたみを感じないのは新しいせいでしょうか。
思えば,修学旅行のあとも,西塔の建設中,そして完成して間もない時期に,
何度か薬師寺を訪れています。
こうやって塔を眺めていますと,
それぞれその当時のことが思い出され,感傷に浸ることができます。
古い建物には,そのような効能があります。

写真下は薬師寺の庭にたくさん並んでいた鉢に植えられた蓮,
花にはまだ時期が早く,蕾のあるものもわずかでしたが,
その中で,もう間もなく咲きそうな個体が一鉢ありました。
古いお寺に蓮,これもつきものです。

涼風の如来の顔に寄せにけり

コメント
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