西暦710年,平城京が現在の奈良市に築かれました。
今年はそれからちょうど1300年,記念の年になります。
大阪に行く機会がありましたので,ちょっと足を伸ばし,
奈良の平城京跡地で4月24日から11月7日まで開催の
「平城遷都1300年祭」に行ってみました。
6月12日,梅雨入り前の最後の晴天日,
30度を超える蒸し暑い1日でしたが,
会場にはたくさんの人が訪れていました。
1998年,広い空地の中に突如として作られた朱雀門,
同時,近鉄電車からこれを眺め,なんだろうと思いましたが,
平城遷都1300年祭の布石だったようです。
そして今年,その直線はるか800m先に第一次大極殿が完成,
1300年前の姿が復元されていました。
東西44m,南北19.5m,高さ27mにおよぶ大きな建物です。
今後,さらにいくつかの建物が建てられていく予定のようですが,
現在は大きな建築物は朱雀門とこの第一次大極殿だけです。
それが,120万平方メートルにもおよぶ広野に,
800mの距離を置き,北と南にポツンと建てられています。
野原を東西にほぼ縦断するように,
近鉄奈良線の電車がひっきりなしに行き交います。
野原の中程には踏切が設けられ,観光客はこの踏切を渡り,
朱雀門から大極殿へと向かいます。
ここが平城京跡と確認される以前に線路は敷かれていたそうで,
致しかたないことなのですが,どうにかならないのかとも思える景色です。
広い野原は通路を除き一面の草原,湿地に化しています。
草原には雑草の花が咲きそろい,
湿地からは野鳥の様々な鳴声が聞こえてきます。
これらの土地の発掘調査は,まだ一部しか終了しておらず,
まだまだ多くの年月が必要なようです。
この平城京跡が文化遺産として今後どうなっていくのか,
楽しみでもあり,費用のかかることなので心配でもあります。
写真上は史跡中央付近からの大極殿遠景,
下は大極殿をバックにダンスパァフォーマンスをしている人達です。
1300年前こんな衣装を着ていたのでしょうか,とても色鮮やかです。
夏草や奈良の都の宮の跡