松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

いろいろあるけど、思いはひとつ

2009-07-02 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
先日、ダンサー、アレクサンダーテクニーク、
ヨガ、ピラティス、整体師など
なにかしら“からだづかい”の心得のある人達に
動きをみてもらう機会がありました。

たとえば弓歩(gong bu)のように
右足に体重を移動させるときに
ときどき膝が内側に入ることがあるらしく
何度か注意された経験があります。
そこで自分が感じている
左右の足に対する差異(違和感)について
実際に動きを観察したり
具体的に検証しながら
それぞれの所見を話してもらいました。

漠然と感じていた違和感が
より具体的な足首や足裏の緊張感として
意識できたように思います。
右足の方は小指側への加重が
やや不足ぎみとなる傾向があるみたいで、
それはもしかすると
左足の働き方が少し足りないのではないか
と指摘され、なるほどねぇと思ったり。

そういえば教室での練習中に先生から
もう少し右へ体を捻るように指示されたのも
このあたりの事情が関係しているのかな。
骨盤から上体を捻るにしても
骨盤を支えている下肢は
股関節を通して骨盤と連動しています。
ということは、足裏の接地点となる
踵・母指・小指の三点それぞれの
圧のバランスの加減によって
上体と骨盤の動き方にも影響してくるのでは?

じつのところ右足には
母指が踏ん張っているような感じがあります。
どうやらそうさせたくなるような何かがある……らしい。

でも、それを追求する必要性は
あまり感じていません。
むしろいままで意識されていなかったことを
新たに意識できたのだから
それで十分なのではないかしらん。
ことさらに原因をさぐろうとしなくても
時々刻々の流れに従っていれば
やがてわかってくるのではないかと。