松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

足と靴の相性も調身のうち?

2005-04-29 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
このところ目まぐるしく体が変動している。
それは体調の良し悪しというような
総体的な状態ともいえるが、
今回は足について。

こと足と靴の相性という点に限っては
少々こだわりを持っている。
というよりも自分の足に合いそうな靴が
ひじょうに少ないからだ。
そもそも外反母趾になったのは
幼い頃から合わない靴をはき続けてきたから。

親からは手頃な靴をあてがわれ、
学校には指定靴があり、
そのどれもが自分の足には無理を強いるところがあった
ということ。
今では考えられないことかもしれないけれど、
靴を選ぶと言いながらも
その実態は靴に足を合わせているような風潮が
あったりしたのだ。

太極導引ではほとんど靴を履かないで
練習を行ってきたのだが、
今年になってからは練習内容の関係もあって
靴を履いて行うようになった。

今までは靴を履かずに靴下で練習していたから、
足指がしっかり地をつかむ感じや
踵から足先への体重移動の変化などがよくわかった。
長時間のデスクワークで
足がむくみがちになっているときも
練習後にはスッキリし、
代謝機能がよくなったことを実感できた。
とくに変動が顕著に現れるのが足裏のアーチ。
調子がいいときは彫り(笑)が深い。
体調がイマイチのときはアーチもノッペリしているみたいだ。
靴を履いてしまうと、
こういう変化を目の当たりにする機会が減るので
意識的にチェックするようになった。

ところで練習用シューズに変えてから約1カ月、
最近になって体調的に疲れていたりすると、
どうも靴と足とが
微妙に合わなくなってくるみたいなのだ。
アーチ部分やら拇指球あたりが気になってくる。
そこで自主練で試しに大会用シューズに
替えてみたところ、
やはりこちらの方が柔軟性が高いように感じた。
それなりに研究、計算されているということか。
改めて見直してしまいましたよ、A社さん。
裸足だからわかること、
靴を履いているから気づくこと、
いろいろあるものだと思う。
いずれにしても自分にとって適当な状態を
把握しておくことは大切だなと思う。

日本人はカラオケで放松する?

2005-04-27 | 日常雑記-暮らしの逸話(エピソード)-
中国人の友達と緊張感について話すことがあります。
彼女は武術の心得のある人なので、
太極導引のことや武術の話をよくします。

あるとき、中国人と日本人を比べたら
日本人の方が
はるかに緊張しやすい資質があるのではないか
という話になりました。
他人から見られる自分を
常に意識した上での言動をとる日本人は、
常に周囲を意識して周囲の反応に気を配ることで
緊張していると話したところ、
彼女から意外なひとことが返ってきました。
「(日本人が普段から緊張しているのは)よくわかります。
でも、カラオケしているときはとてもリラックスしています。
これはどうしてですか?(笑)」

うーん。これには答えに困りました。
確かにマイクを握って歌っている人は
この時ばかりは周囲のことなど全く意に介せず、
自分の世界に入り込んでいますね。
周りがあまり真剣に聴いていなくても
歌い終わった後は満足そうにしてますよね。
日本人はカラオケなら放松できるらしい。
カラオケは日本人による
日本人のための放松術だったのかしらん。

実は、人が歌を歌っているときは、曲で右脳を働かせ、
歌詞で左脳を働かせているらしいんです。
ちなみに音痴というのは
右脳の働きに問題があるということらしいです。
ということは、カラオケで自分の世界に
ドップリつかって歌っているときというのは
脳内では活性化が進んでいるということかしらん。
リラックスしているように見えるのには
やっぱりそれなりの根拠があるのかもしれないですね。

そういえば太極導引を始めてからというもの、
カラオケにも縁がなくなりました。
というか、お酒のつき合いも減って
夜遊びが減りましたから(笑)。
でもね~、太極導引では先生から緊張していると
指摘され続けている私です。
……カラオケ、行ってみようかな?

クリックで救えるいのちがある

2005-04-25 | 日常雑記-暮らしの逸話(エピソード)-
こんなサイトがありました。
株式会社ディー・エフ・エフ (DFF Inc.)という会社が
提唱しているものです。
1クリックあたり1円を
企業がクリックした人に代わって
各地でさまざまな支援活動を行っている
NPO団体に募金してくれるというシステムです。

会社名になっているDFFというのは、
Donate For Freeの略称だそうで「無料で募金」
という意味らしいです。
この募金システムは1999年にアメリカで開発されたそうですが、
いかにもアメリカらしいシステムだなあと思いますね。
この会社は2001年に設立されているようなので
4年めということでしょうか。

試しに協賛企業のクリック募金サイトに
アクセスしてみると、
そこでも募金状況や募金先となるNPOの活動報告なども
アップされていて
着実に継続されてきた募金活動のようです。
登録されているNPO団体も事前審査を受けているので
長期的な支援活動を主体にしている団体が多いようです。

日本ではなかなか企業による利益還元が
目に見えてこないので、
こういうシステムが根付いてくれると
また少し違った流れが出てくるのかもしれません。
1社につき1日1クリックと制限はありますが、
例えば自分が実際に商品と引き換えに支払った代金の中から
1円を自分が選んだ支援活動に寄付してもらうのは、
自分が使ったお金の流れを追いながら
その方向づけもしているようで、ちょっと新鮮な感じもします。
お金に責任持つというのかしらん。
何か違った意識が芽生えそう。

ということでブックマークにも登録してみましたので、
もしよろしければ訪問してみてください。
サイト内には写真展などもあります。

ソフトジムを使い始めました

2005-04-24 | からだの風景-みる・さわる・かんじる-
太極導引の練習場は他の教室と共有なので
備品などを目にすることがあります。
その中でもソフトジム(ミニ・ソフト・バルーン)というらしい
ベビー・バランスボールみたいなエクササイズ用ボールがありまして、
実はずっと気になっていたのでした。
おなじみのpantayaさんが、教室やブログで折りあるごとに
「いいよ~」とささやいてまして(笑)、
ついにこのたび購入に到ったしだい。

買ってくるなりさっそく使用してみました。
思いつく限りやってみましたが、
背中に置いてゴロゴロさせるのがひじょーに気持ちよかったです。
10~12胸椎あたりから胸を広げるような感じにさせると
ポキポキと小さな音をたてて背骨のズレが調整されていきます。
おお~、これはいい!
しばらくそうやって身を任せてジッとしていると、
肩まで落ちてきました。
おそらくストちゃん(ストレッチポール)は
こんな感じで背中から腰までの範囲で
もっと深くトロトロになっちゃうのかもしれないなあ。
みんながストちゃんに恋してるわけが少し理解できました。

きょうからはデスクワークにも使用しています。
パソコンチェアの上にベビーを乗せて
その上から座っています。
坐骨神経にも優しいし、いまのところいい感じです。
意識導引にはちょっとふらつくので
どうかなあと思いましたが
少し空気量を減らしてみたらいけるかもしれません。

ほんとはバランスボールが欲しかったんだけど、
ボールから転げ落ちたらケガ必至の狭さから
ベビーサイズにしたのです。
でも、このサイズって実はものすごく利用頻度が高いのでは?
つまりイマジネーションしだいで
多目的に利用できそうなのです。
直径20センチくらいが標準使用サイズなんですが、
使用目的に合わせて空気量を調節して使えるということなんですね。
例えば空気枕のようにして使うこともできるということです。
何もボールにして使わなくてもいいという
柔軟な発想があるんですね。

また、紙風船のように小さくたたまれたPVC製のボールと、
空気を中に入れる時に使うストローと栓の3点セット
という簡易包装&シンプルさ。
ストローで息を吹き込んで膨らませる
アナログ的なところもカワイイ。
こんなところも気に入ってしまったということで☆☆☆です。

孫式97式の2期目を終えて

2005-04-23 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
孫式伝統式となる97式のうち、
これで2/3強を練習したことになるのかな。
このまま順調に行けば、
おそらくお盆休み前には
全套路を終えることになりそう。
去年の秋からほぼ一年がかりで
ひとつの套路を練習しているのだが、
こんなに長いものはもちろん初めてのこと。

ひとくちに97動作の組み合わせといっても
すべて違う動作というわけではなく、
同じ動作が何回か繰り返し出てくる組み合わせ。
そのため集中力を欠くと、
現在何段目の動作を行っているのかが
わからなくなってしまうし、
気持ちの上でも波が出てきたりして
なかなか難しい。

ゴールデンウィーク前までは
これまでの復習を行っている。
改めて最初から通して動いてみると、
怪しいところや疑問に思うところが出てくる。
動作要領を忘れてしまっていたり、
当初練習した時には気づかなかった問題点もあるし、
理解しきれずに宿題となっていたものもある。
当然のことながら、
現状確認と注意すべき点を
今一度確認することとなった。

再三指摘されている骨盤の巻き上げについても、
先生からはまだまだ意識が足りない
という指導。
ホントは意識してないのではないかと、
(先生は)言いたかったのではなかろうか。
まだまだ意識がひとつの回路のように
つながっていかない。とにかく未熟。

それと自分の場合は、
骨盤を巻き上げるために感じる緊張は
調整のためのものだろうから、
これは我慢すべきことなのかもしれない。
無理をしないという原則からは一見はずれるようだが、
この場合は無理とは言わずに調整というのだろう。
そういう状況の見極めが必要なんだと思う。
そのためにも自分の体を知ることは大切だ。

あとは気持ちの問題かな。
乱れるというか浮き足立つというのか
落ち着きがない。
気持ちを整える上で「○○しないように」と思うと、
どうもプレッシャーに感じるようで
緊張する傾向がみえる。
しかたがないので当面は
「○○になろう」「○○しよう」と
思うようにしてみようと思っているけど。
とにかく思いつく限りのことは試してみようと思う。
もちろん考えすぎない、ほどほどの線は忘れずに(笑

17歳は青春の季節

2005-04-20 | 日常雑記-暮らしの逸話(エピソード)-
中国語は最初の1年半くらいは教室に通いましたが、
その後はほとんど遊び感覚で続けています。
楽しみながらといえば音楽や中国映画がその中心です。

最近興味深く見たのは「太陽の少年」(1994かな?)と
「17歳の単車(Beijing Bicycle)」(2003)。
どちらも主人公は17歳くらいの少年達です。

「太陽の少年」は文革(文化大革命)の影響下にある70年代の、
「17歳の単車」は現代の、
それぞれちょっと悪ガキな少年の青春を描いています。
時代背景はもちろん違うのですが、
人生の季節としての青春は変わらないなぁと思わされます。

「太陽の少年」は光りをうまく取り入れた
美しい映像がすばらしいです。
昼下がりに主人公の小軍が
憧れの女性ミーラン(米蘭)の部屋に忍び込んで過ごすシーンや
彼女の住む建物の屋上をわたり歩き
タバコを吹かすシーンなどはほんとに美しい。
文革のただ中で息苦しい緊張感で暮らす大人達をよそに
少年達がそのエネルギーを持て余しながら
無邪気に悪態をつき合いながら戯れていると、
こういう姿は時代や国を越えて
普遍的でごく自然なものなのかなあと思ってしまいます。

「17歳の単車」は地方から北京に出稼ぎにきた
自転車宅配便の配送員と、胡同(フートン)に住む高校生が
一台のマウンテンバイク(山行車)を介して展開するドラマです。
こちらも小堅が后海をバックに、
あるいは胡同を巧みにマウンテンバイクで疾走する姿は清々しい。
主人公はどうやら高校生の小堅となっているようですが、
ストーリー展開からも心情的には
どうしても配送員の貴の立場になってしまうため、
エンディングはほろ苦く複雑な心境です。

人生は不本意なことがその大半を占めていると
悟ってしまったときに
青春も曲がり角を迎えるのでしょうか。
そうやって大人になっていくのでしょうね。
たぶんそうだったんじゃないかと…。

実はこの2作品を見た後で、
なぜか岩井俊二監督の「Love Letter」も見てしまいました。
久しぶりに胸をキュンキュンさせながら過ごしました。

無印良品的心身

2005-04-17 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
教室が始まる前に個人的にストレッチをしていると、
よく体の柔らかさを指摘されることがあります。
自分ではあまり実感がないというと
まるで嫌みな感じですが、
おそらく自分よりも柔軟な筋肉をもつ人達を
いつも身近に見てきたせいかもしれません。

体の柔らかさは筋肉の柔らかさ。
筋肉が柔らかければ可動域が広くなるし
ケガもしにくいと思われがちですが、
その反面、無理な負荷にも耐えてしまい
一度傷めるとたいへんなことになることもあります。

柔らかさだけでは足りないなとつくづく思います。
柔らかさが素質(素材)だとすれば、
それがうまくいかされてこそ、
はじめて意味があるのではないかという気がします。
自分の体をいかすこと、体の使い方を知ること。
今はまだそこまでには到っていないと思っています。
自分でもアンバランスな体だと感じています。

柔軟さが自分の持ち味にまでなるのだろうか。
別に欲張っているわけではないのですが、
せっかく手にした素材ならば、
それをできるだけいかしたいなと思っているのです。
肉体はいずれ動かなくなるときがくるのが自然の理ならば、
せめてそのときがくるまでは、
使えるものは少しでも使えるようになって
上手に使っておきたいと思うのです。
使い慣れた部分だけを使い回し、
めったに使う機会のないところは錆びついている、
そういういびつな部分を
少しずつならしていけたらいいなと思います。

太極導引がおもしろいのは、ゆっくり動くことの難しさを
まず実感させられること。
そしてゆっくり動けば動くほど、
体のいろいろな部分が繋がりながら一斉に動いていることを
内側から少しずつ知らされるようになることです。
自然に自分の体の歪みに気がつきますし、
続けることで調整ができるようになるのです。

だから体の出来上がった成人には
太極導引のような運動が適していると思います。
整備しながら足りない部分を補うことや
体の使い方を覚えられる気がするからです。
身体が整ってくると、自然にこころも明るくなって
開放されてきます。
それで十分じゃないのかしらと思っています。
求めすぎることでかえって苦しくなっていることも
あるかもしれませんよね。

過ぎたるは…

2005-04-14 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
自分を振り返ってみると
伸び伸びしていないなあと思う。
練習中も常に細かくチェックしている。
腰の状態やら気になる点が、いくつかあることには
あるのだけれど、
それら諸々の状態に
細かくとらわれすぎているのかもしれない
と思い始めているこの頃。

神経質になっていないか?
自分本来の姿とは
ちょっとズレているような気がする。
もともと好奇心が強くて興味を持てば深みにはまる質。
「木を見て森を見ず」的になっていないかなと反省。

最近、導引していて
気持ち良さを感じているだろうかと問えば、
答えに詰まる。
練習が練習になってしまって
気持ちよさを感じていなかったように思うからだ。
導引練習後も不調部分についての確認はしても、
総体的な印象についてはノー・マークになっていた。

意識を巡らすというのは、
脳から各部位へ送ったり各部位から受け取ったり
という双方向性のものだろう。
ひょっとして自分が最近注目していたことは
片方だけに偏っていなかったか?


意識のコントロールは集中力がカギではないかと思う。
集中するには気持ちが波立たない
静かで落ち着いた状態が必要だ。
緊張しすぎるとは
心身のどこかに過剰な状態があるということだ。
今自分に必要なのは
静かに落ち着いた状態をつくりだすことかな。

「何でも好奇心」横浜中華街の歴史と魅力

2005-04-07 | 日常雑記-暮らしの逸話(エピソード)-
NHK教育で始まった新番組『知るを楽しむ』。
水曜日のテーマは「なんでも好奇心」。
4月は横浜中華街~人・街・食の歴史物語を全4回にわたって
放映する予定になっています。
横浜中華街はよく訪れるところですから、
それこそ興味津々で第1回を見ました。

牌楼をくぐって横浜中華街に足を踏み入れると、
この街の道がみな斜めに走っているのが
不思議だったのですが、幕末に埋め立てて作られた
横浜新田の跡地に作られたことが
番組内で紹介されていました。
しかも当時の新田の形状と現在の街の形状は
ピッタリ一致するのです。
つまりあの斜め道はあぜ道の名残りだったのです。
でも、確か震災や空襲のたびに復興した中華街です。
現在までずっと同じ形状を保ったというのも
何か理由があったのかもしれません。

西洋文明を日本に紹介するための橋渡しをしたのが
華僑と呼ばれる中国人です。
中国では既に西洋人相手に取り引きを行っていましたから
英語もわかるし、日本人とは筆談で交渉ができる
というメリットがあったため、
居留地で商売を始める西洋人たちがこぞって彼らを
雇ったのです。
こうして彼らは西洋人とともに横浜にやって来ました。
巧みな商才と感覚で
西洋人と日本人との通訳をつとめるなど(買弁=「ばいべん」と言った)、
彼らの存在なくして日本の文明開化はなかった
ということでしょう。

彼らの街づくりは独特だったようです。
もちろん日本からは就業規制を受けていたこともあって
限られた業種の中から
料理人、理髪、洋裁などに就いたようで、
例えば広州出身者は料理人、
上海や香港出身者は貿易関係というように
出身地ごとに業種がだいたい決まっていたというのも驚きでした。
競合するのではなく
それぞれの得意とする分野をいかしながら
彼らの街とくらしを作り上げていったのです。

横浜開港当時の中国は清国。
清朝政府から追われる身であった
孫文をかくまったのも
横浜中華街の華僑たちでした。
孫文と同郷の広州人を中心に華僑と呼ばれる人達が
日本と清国の微妙な関係の中で
どのようにして生きてきたのかなど、
末裔の方達による興味深い話がきけました。

それにしても孫文が歩いたかもしれない道を
知らずに歩いていたのかと思うと…。

腹を据えて目標をめざそう

2005-04-06 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
長年の疑問を恐る恐るアップしてみたところ、
さっそくpantayaさんからTBもらいました。謝謝!
肩については基本的には
似たようなイメージだったのでホッとしてます。

ところで彼女は肩を上げないための改善策として
脇腹を意識して使っているようですが、
私も最近このあたりを意識しています。
私の場合はシッポからのアプローチです。
ところで、シッポはあくまでも補助的イメージで、
要求されている姿勢状態を常に維持できるようになれれば
問題ないのです(シッポを追求しているわけではありませんので)。
その足がかりになりそうなのが
お腹まわりの筋肉層らしいということなんです。
どうもここがうまくリラックスして動きが自由になると、
上体のバランスもよくなっていることに気がついたんです。

確かにこのあたりは非常によく働いているところです。
歩行中もせっせと活動しています。
また、じっと座っているときも
けっこう酷使していますね。
そこで姿勢のチェックポイントとして
首などの他に下腹部を時々触ることを追加しました。
こうすると背中と腰の緊張具合がわかるからです。
お腹に手が触ることで腰や背中がゆるむので、
その様子で「休みどき」をはかっています。
姿勢を支える筋肉が疲れて猫背になってからでは
遅すぎるので。

お腹まわりの筋肉といえば、
まず腹筋や背筋を思い浮かべますが、
意外に使っていないのが体側(ウワサの腹横筋?)
だと思うのです。
ここはかなり硬い人が多い。
ストレッチでも体側を伸ばせずに
背骨ごと傾けてしまう人が多いです。
私はここをストレッチしていると、
背骨がポキポキと音をたてるようになりました。
脊椎と脊椎の間がひとつずつ伸びるイメージを
意識しているだけですが、
ゆっくり続けていると徐々にゆるんで
伸び出してくる感じがしてきます。
前後左右に伸ばしているとなかなか気持ちいいです。

pantayaさんのご指摘通り、下に置いてある物を
持ち上げたりするときに、
瞬発力を使うようにして持ち上げる感じとは
確かに違うイメージになりますね。
お腹回りを意識をして動くと、姿勢を崩さずに
体を起こせます(人間釣瓶?滑車?のような感じかな)。
そのために腰椎など部分的に負荷が集中してかかることも
防いでくれるようです(首や肩を緊張させないと
もっと良いです)。
別の言い方をすれば、
このやり方で持ち上げられなければひとりではやらない。
他人に協力を仰ぐなり道具を使うということですね。

基本はとにかく不要な力を取り除くことに
つきるのだろうと思います。
そのためにはひとつの動きにも
体全部を使うくらいの意識を持つ。
そうすることで日頃から使い過ぎている(頼りすぎている)
筋肉や使っていない筋肉などが、
だんだんわかってくるのだと思います。
つまり得意な動きと苦手な動きの背景も
わかってくるということです。
その意味でもpantayaさんのこのコメントは
参考になると思います。