松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

外反母趾用中敷の売り場にて

2007-02-16 | 日常雑記-暮らしの逸話(エピソード)-
外反母趾用中敷の売り場に行ってみました。
なるほど中敷といっても多種多様です。
いきなり来てもただ迷うだけかもと思いつつも
実際にいくつか手に取ったり試装してみたり
売り場にいる人達の様子を観察したりするうちに
ある思いがふくらんできました。

中敷を試用してみて悪くないなと思う一方で、
ずっと心の中で呟き続けていたことです。
簡単に言ってしまえば、
もしかしたら中敷という補助具がなくでも
いけるのではないかという思いです。

いま現在、体が変化している最中であること。
それも悪い方へというよりは
改善方向への変化がおきているのだから、
このままもう少し様子を見ていっても
いいのではないかという思いが
徐々に大きくなってきているのです。

もしかしたら売り場で
外反母趾用の中敷を選んでいる人達の足の状態が
私よりもずっと厳しいものに見えたことも
影響しているのかもしれません。
おそらくは生活全般に支障というか
不都合があるのだろうと思われる人達を前にすると、
自分の外反母趾は
ほんとに軽いものに見えてきてしまいます。

自分の足の状態が“こう着”状態ならばまだしも、
好い方向へと変動しているのであれば、
ここしばらくは様子を見てみるのも
ありではないかしらん。
自分の体が自分で回復しようとしている
ともいえそうな状態で、
あえて中敷で補助することがよいのかどうなのか。

なにも中敷を使うことを
拒否しているわけではないのです。
中敷を使う目的が
負担軽減と改善をはかることであればこそ、
いま自分の体に起きている変化を
見守ることも悪いことではないと思うのです。
何もあわてることもないし、
補助具を使わなくてすむものならば
それにこしたことはないのですし。
自分の体を上手に使いこなす、使い切ることも
養生のうちではないのかなとも思います。

ということで売り場まで行ってはみたものの、
買い求めるまでにはいたらずに終わったのでした。
でも行ったことは無駄ではありませんでした。
むしろ行ってみてよかったと思います。
必要になる時がきたら
その時は真剣に
自分に適した物を探すことでしょう。
とりあえずいましばらくは
自分の体の変化を見守ってみることにしよう
と思います。

外反母趾用の中敷を使ってみたら…

2007-02-15 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
外反母趾に何だか変化が…と書いてから約半月。
その後もじわじわと変化し続けている模様。
とくに新たな痛みとかが出てくることもなく、
少しずつではあるけれど、
親指先が前を向きつつあるみたいです。

実は、前回にコメントももらっている
導引仲間のpantayaさんからのおすすめで
靴の中敷を試用してみたりしています。

数種類の中敷を提供してもらって
実際に装着してみたところ、
想像以上の使い心地。
違和感はほとんど感じません。
ダテに腰痛用、外反母趾用とは
うたってはいないわけですね。
確かにこれらを装着することで
立ち方というか
足首や膝のポジションや負荷が
変わってくるような感じがするような…。
むむむ、これはもしかすると…。

ひとくちに中敷といえども
ホントにさまざまな種類があるとのこと
(最近になって知りました)。
ということは、
この中から自分に適したものを選ぶこと自体が
大仕事となるわけですね。
彼女自身も自分に合うものに出会うまでに
いろいろ試してきているそうです。
できることならば、
ある程度マトを絞っておいてから選びたいと
思ってしまいます。

そこで、先日も彼女から
大まかな種類や選び方のポイントなどを
教えてもらってきました。
試用した中敷は
私にはちょっと厚く感じて、
地面の感触が
鈍くなるのが気になったのですが、
中敷の厚みも数種類あるそうなので
薄いものを探してみるつもりです。
腰痛用よりは外反母趾用の方が
腰にも好感度が高く感じて
これはこれで意外でした。
もしかしたら腰痛には
外反母趾も影響しているのかも。

ちなみにこの数週間で気づいたことは、
足裏の踵-母指球-小指側を結んだ
三角形の各辺にあたるアーチのうち
小指-母指球間の横アーチが
腰の緊張(疲労)にともなって
形状が変化しているらしいということです。
どうも疲れてくると
この横アーチが潰れてくるみたいです。
(開張足というらしい)

最初は中敷の存在を感じない状態でも、
途中から徐々に中敷の存在が
意識されるようになってきます。
つまり中敷の出っ張りに
足裏が乗っかるというか、
支えられているのを感じるわけです。
そして同じように腰あたりにも
違和感を感じるというような状態です。
これは重心が徐々に前に傾いてくる
ということなのでしょうか、
このあたりにも留意してみようと思います。

この他にも歪みの矯正運動なども含めて
いろいろなことが
相乗的に関わってきているので、
直接的な要因は何なのか、
正直なところ自分でもよくはわかりませんが、
こういう状態の方が
むしろ全身調整になっているのかもしれません。

大会を終えて

2007-02-08 | 行雲流水-日日是太極拳導引-
今年も4日に渋谷区民太極拳大会があり、
個人と集体の表演を行ってきました。
オリジナルTシャツをユニフォームにして
みんなで楽しみました。

集体演目は武術班と導引班とのコラボで
五歩拳と8式太極拳を表演しました。
ともに基本套路ではあるのですが、
はじめてとなればそれなりに勝手が違うもの。
それぞれの教室に分かれて
個別に練習をした後に合わせてみるという、
大規模教室ではよくあるパターンなのでしょうが、
弱小零細教室のわれらにしてみれば、
今までに経験したことのない一大プロジェクトです。
初参加者だろうが経験者だろうが
一切関係なしという点では、
久しぶりにワクワクドキドキの練習となりました。

ことに五歩拳に関しては、
1年前に武術班開講時に参加はしたものの
五歩拳を練習中に限界を感じて挫折するという、
暗い過去を持つ身です。
こころの痣(なんちゃって)も
ようやく薄らとしてきたところに今回の一件です。
教室全体としては古株筆頭でもあり
率先垂範といかねばならぬところですが、
内心じくじたる思いを抱えて
それなりの不安を感じていたわけです。
しかも挫折の遠因ともなった腰痛と坐骨神経痛は
いまだ健在、
爆弾を抱えたままの挑戦は
まったく変わらずです。
どう考えてみても明るい材料がないという…。

五歩拳の練習が始まったのが12月。
週1回の練習時間枠の一部を使っての練習で
年末年始休暇を挟んでいるし、
直前の合同練習を入れても10回くらいがやっと。
しかも全員が揃うとなると
もっと少なくなり、
さらにはスタジオが狭くて一列縦隊もままならず、
中途半端に開いた扇のようなもどかしさ。

もともと好奇心の強い導引班は、
この企画が出た時点では
武術班よりもむしろ積極的だったのですが、
いざ五歩拳の動作練習が始まってみると、
あの勢いはどこへやら。
ちょっとコレ、大丈夫なんだろうか…
口にこそ出さず、じゃなくて、
早々にぼやきが口を突いて出てきます。
要領を覚える以前に
体がまったく思うように動きません。
体の使い方が導引とは違うので戸惑っているのです。
コレばかりは
くり返してコツをつかむしかありません。
個人練習がどれだけできるかにかかってきます。
集体を知っている経験者ほど危機感が募ってきます。

一番気を遣っていたのは先生でした。
最低限の要求を掲げるところから
くり返しお手本を見せ、
アップアップ状態の我々に向かって
「よし、できた! じゃ、もう一度やってみようか」と
辛抱強く丁寧に指導を続けてくださいました。
こればかりは指導されている本人が
要領を飲み込まないことにはどうにもなりません。
我々は練習するだけですから
ある意味こんなラクなことはないのかもしれません。

こうして何とか本番を迎えたわけですが、
先日の練習では大会のビデオを見ながらみんなで大笑いです。
本番の模様を見ては
「何かイマイチだね~」
「うーん、もうちょっとカッコよくしたかったなあ」。
当日はきっちり楽しんで、
やったことにそれなりに満足するけれど、
数日後にはもう少しだけ上を見ている。
こういう仲間が持てたことがいちばん嬉しいかもしれません。
だから続けられる、またやりたいなと思えるのかもしれません。

個人的に得た収穫としては
五歩拳にまつわる挫折感は消えたみたいだし。
あんなに出来なかった動作が
何とかできてしまった。
あの時はなぜできなかったのか?
体の状態がいまよりも悪かったことも
あるかもしれませんが、
体の使い方がこの1年ちょっとの間で
変わってきているのかな。
この半年くらいの間に感じている意識の変化は
大きいようにも思います。

これは個人種目でも感じたことでした。
ことに1ヵ月足らずの間に
自分の中で起こった変化には自分でも驚くばかりです。
あれほど感じていた緊張感の要因が
わかってきたかもしれません。
気持ちの問題だけじゃなかったみたいです。
その分の心理的負担が
軽くなったのも好ましい影響ですかね。
悪循環の連鎖から脱却できたのか、
少し変わったような気がしてきています。

自分に対する期待の持ち方というのも
少しわかってきたのかな?
いや、これは仲間達の影響かもしれません。
先生の存在も大きいです。
これからはもう少し自分を信じてみようかな
とも思っています。