松静自然 -太極拳導引が教えてくれるもの-

松静自然とは落ち着いた精神情緒とリラックスした身体の状態をいい、太極拳導引の基本要求でもあります。これがまた奥深く…

人生のスパイスを上手に使いこなす

2007-07-19 | 養生の栞-食・眠・動-
相変わらず体調がイマイチ続きの日々ですが、
心理面はだいぶ落ち着いてきています。
そこで先月の状況を振り返ってみることにしました。

やはり友達の死がいちばんつらかったと思います。
ですがこれは単なるきっかけと
なったにすぎないような気もしています。
それ以前から
ずっと潜在的に考え続けていたことがあったり、
漠然とした不安があったことも
思い出しました。
この漠然とした感情がくせものなんです。


以前も紹介したのですが、
病気の原因のひとつとされる七情
七情の調整ができれば
病いから縁遠くなると考えてもいいほど、
体に与える影響は大きいのです。

今回の私の場合で考えてみると、
直接的な出来事によって引き起こされた感情として、
驚き(驚)悲しみ(悲)が、
そして以前から引きずっていた感情として、
憂い(憂鬱)思い(思慮)などが
当てはまりそうです。

驚き(驚)というのは強い感情のようですが、
割合い短時間で収まる傾向にあります。
その一方で、
悲しみ(悲)や憂い(憂鬱)思い(思慮)というのは
じわじわと忍び寄ってくる感じで、
時間的にも長期に渡って引きずる傾向があり、
その分ダメージが強くなりやすいです。

憂い(憂鬱)
心が鬱々として沈みがちで楽しめません。
したがって過度の憂いは気を縮めてしまいますので、
気をつかさどるが傷ついてしまい、
さらにまでも傷めることになります。

また、思い(思慮)とは
意志の力で考えることを広くさします。
過度に思い悩んだり,
焦ったり不安になったりすれば
もふさぎ込んでしまい
を傷めることになります。

悲しみ(悲)は哀切であり
苦しさから生まれる感情です。
生きる気力を失わせるような過度の悲しみ(悲)は
憂いと同じように
を傷つけにも影響を及ぼすこともあります。

驚き(驚)は一時的なものですが、
不意にある局面に遭遇し
精神に過度の緊張が起こることで生まれる感情です。
神気が乱されて感情が不安定になりやすい。
を傷つけます。

以上、4つだけみてきたわけですけども、
それでもほぼ全身に影響が出ているような気がしてきません?
ごく普通の喜怒哀楽といった感情が
体とこんなにも密接に関わっているとは
なかなか思いませんよね。


気をつけてほしいのは、
感情表現がよくないというのではないのです。
極端な感情表現を控えること、
特定の感情をいつまでもひきずらないことです。

豊かな感情表現は
生きていく上でのスパイスじゃないかしらん

だったら、なるべく上手な使い方を研究してみるのも
いいんじゃないのかなぁ。

日にち薬

2007-07-09 | 日常雑記-暮らしの逸話(エピソード)-
あっという間に友人の二七日を迎えようとしています。
少しずつ落ち着いてきました。
徐々に個人練習の方も再開。
練習着や日常着にも
明るい色の服を
着られるようになってきました。
無地無彩色のものしか
身につけられずにいたのです。

心身が弱ると
五感が敏感になるみたいで、
些細なことが刺激になってしまうのです。
邪気にもおかされやすい状態ですね。
まだ万全とはいえない食事の方も、
保腎と気を養いそうなものを
積極的にとるようにしています。
日頃から陰陽五行などに
慣れ親しんでおくと、
こういうときにも
何かと役に立つので助かります。

気力体力の消耗が大きいです。
太腿の筋肉も影響を受けました。
極度の緊張があちこちにあって
歪みも大きくなっている模様。

一大事だったから仕方ないです。
ゆるゆると
ほぐしていくことになるのでしょうね。
まずは焦らないこと。
その時々の状態に適したバランスを求めて
調整することが大切であって、
過去の(良好な)状態のイメージと比べて
調整することでは
ないんじゃないのかなぁ。
いま現在を
なるべく好い状態に調えることだと思うから。

それにしても
何だかとても疲れた感じがします。
疲れ方の質が違うのかなぁ。
疲れやすい状態はいまも続いていますが、
いっときの無気力な状態よりは
持ち直してきた模様。
何はともあれ
時間というのはありがたいものです。
ときに残酷なこともあるけれど
優しく思えることだってあります。