ゆきんこブログ

月刊ガソリンスタンド誌
『変化と試練が、人と企業を強くする』
連載中!

政争の道具にされてしまった。石油税制

2008年03月31日 17時11分15秒 | Weblog
政府による「一般財源化」の大英断にも拘らず、
絶対にガソリンを下げるという民主党の方針はついに政局まで揺るがしそうな状況になってきました。

消費者は当面の値下げを喜んでいる人も多いはず。

しかし、中長期的にみると事が良い方向に進んでいるとはとても思えないのですが、どうなんでしょう・・・、

以前から石油業界が消費者に訴えてきた石油に関する税制問題が浮き彫りになったことは大変喜ばしいことなのですが、激しい価格競争に晒されている石油流通業界がさらに大きな犠牲を強いられることにもなりそうです。

基本的に競争が激しい商売なのですが、今回の値下げの「見切り発車」や元売り間の不均衡な対応などにより淘汰のスピードは一気に速まりそうです。

これ以上混乱が続きますと民主党に対してもだいぶ批判の声が出てくるはずです。石油税制が完全に政争の道具にされてしまいました。
「話し合い」の必要性を叫ぶ声も多くなってきました。

現在の状況を見ていると、まるで急所を一気に突いた関節技のようでどんな政党が政治を行ってもとてもうまくコントロールできるような状況だとは思えません。

税金を払う消費者の立場、間接徴収している立場の石油流通業界、特定財源として潤ってきた土木建設業界、特定財源の甘い汁を吸ってきた道路公団をはじめとする天下り関連諸団体の悪役人。

しかし、運送業界のようにギリギリのコストの中で今回一息つけそうな業界もあります。

まさに、一喜一憂。

今日までガラガラだったガソリンスタンドにも明日からは消費者が殺到することになるのか、元売りの対応毎にどんなバラツキがでるのか、本当に製油所直送のガソリンと地元オイルターミナルからの出荷玉で大きな収益格差が出てしまうのか、
はたまた、外資系と民族系で格差がついてしまうのか、何が何だか、わかりません。

日が当たれば、影もできます。
太陽と影は背中合せ。
産業界や役所では太陽が西から出てくるような大騒ぎになるのでしょう。

確かに、政治が問題です。

社会に混乱を巻き起こしてでも覇権を争うのが政策というならば、日本はまさに国民不在 最悪の政治状態です。
少なくとも国民に迷惑や混乱だけは招いてほしくはないと思います。

もう、いい加減にして、自民党も民主党も本来の政治の場についてまともな論議をして欲しいものですね。

これでは中国やチベットよりもひどい国になってしまいそうです。

ガソリンが導火線ですからこのままいったら。大爆発が起きそうです。

首相官邸からのメール

2008年03月31日 09時23分52秒 | Weblog
過日の福田総理大臣あてのメールに対して首相官邸からメールが届きました。
担当者から総理大臣に報告していただけるとの事。
ありがたいことです。

色々な方がブログを見ていてくださるのは大変うれしいことです。
こんな時こそ石油流通ビジネスに関係している人たちの意見や声をもっと大きく反映させたいものですね。

揮発油税、地方道路税(軽油税)に関しては当然業界内での論議だけでなく、国家としての税制課題や付随する問題点も多いはずです。

消費者としての「国民の声」、流通業者の声、元売りの意見など、抜本的な課題を見直す時期に来ていると感じています。

揮発油税のダブル課税問題。
ガソリン蔵出し税の問題。
地方税としての「軽油」の取り扱いについて。

一般消費者である国民には分かりにくいことが多いのが石油税制です。
今回の事態をよく学習したうえで、より公平で分かり易い石油税制の施策と立法を願うものです。

これから始まる月末、月初にどのようなことが発生するのか?
税金に関することですから、可能な限り公平性を維持したいものです。