その日暮らし

田舎に暮らすこの虫は「カネ、カネ、カネ」と鳴くという。

雲と自由が棲むという里で百姓に成りきれるかな?

夢屋王国(国勢調査「と」ver.3)

2011-08-04 10:58:51 | 夢屋王国

『夢屋国王』の通勤車「GMアストロ」がドック入りしました。山形市在住の『山形組事務局長 さくら子ちゃん』からは、『ボロクソワーゲン』と酷評を得ている『迷車』であります^^;
訳ありで購入してから丸3年、エアコン交換、ワイパー間欠スイッチ交換、パワーウインドーのモーター交換、ラジエターポンプ交換と修理費だけでも莫大であります。冬場からハンドルのガタツキが気になっていたのですが、昨日、お昼の休憩時間に「大沢山」へ出かけるとガタツキは最高潮に達しました。車軸を支える部品の磨耗が原因らしいのですが…4,900ccのガタイの割には病弱で困っております。そんな訳で、本日は『夢屋国王』の公用車である軽トラックで出勤。久し振りの真夏日にエアコン無しで「大沢山」に登るのは、結構ツライものがあります。(私は、毎日、出稼ぎ先に仕事に行っているのだろうか?はたまた昆虫採集に行っているのだろうか?)
      
昨日、お隣の田んぼで断末魔の叫び声を上げるフタオビコヤガの幼虫をご紹介しましたが、敵を知り、目を凝らしてみると『夢屋王国』の田んぼにも畦畔沿いに結構な数のフタオビコヤガの幼虫がおりました。いもち病や紋枯れ病に気を取られ、実害が少ないとは言うものの見過ごしていた自分の目は節穴だったようであります。
明日の朝仕事は、三種混合ワクチン(いもち病・紋枯れ病・カメムシ)を散布しよう…フタオビコヤガの死体の山…その前に親の顔が見てみたい…といつもの病気が。イネの葉は乾燥し易く、飼育容器に湿らせたろ紙を入れると湿度調整が難しい…ならば、直接イネで育ててやれと、簡易な飼育セットを準備しました^^;
田んぼで採集した終齢に近いと思われる、比較的大きな幼虫を葉ごと採集し、簡易飼育セットのイネの葉身に挟み込みます。意外に思われるかも知れませんが幼虫は繊細であり、指で摘んだりすると病気が移ったりしますので、移動の際には筆先で丁寧に扱ったりするんですよ…。
     
『夢屋国王』が、慌しく昼のお弁当を作り、朝食を済ませ公用車で出勤する頃には、彼らはお引越しを済ませておりました。フタオビコヤガを採集中に、たまたま見つけた黒いネックレスをした幼虫(親の正体は、概ね見当がついております。)も移住させております。簡易飼育セットのアルミ箔は、彼らの転落事故・溺死予防のささやかな国王の心遣いであります。さて、安住の地に引っ越した彼らは上手く成長できるでしょうか?(何だか、夏休みの自由研究のようになってきました^^;)

           
人類の罪を一身に背負い磔刑に処された「ナザレのイエス」のようにも見えますが、イネの葉で交尾中のトリバガの一種です。エゾギクトリバではないかと思うのですが、確証はありません。明日は薬剤散布…対象となる害虫のみをターゲットにして防除出来ない以上、この行為は大量無差別殺戮戦でしかありません。10匹程度の幼虫を『保護区』に移動させたとしても、何の贖罪にもならないのであります。

No.044 トリバガの一種 Pterophoridae sp. 昆虫綱 鱗翅目 トリバガ科
トリバガ…鳥羽蛾と漢字で書くと分かりやすいと思います。前翅が2枚、後翅が3枚程度折りたたまれて前翅に隠れているため、止まった姿は、一本の棒状の翅にしか見えません。展翅すると分かれた翅が、鳥の羽根一本々々のように見えます。昆虫網を振り回し、展翅板で磔にして、標本箱のコレクションにするような無益な殺生はしない…などと綺麗ごとを言っても、防除という名の下に無益な殺戮をしている自分があります。人は自分の気付かないところで、他人を傷つけているのではありますまいか…。
ちなみに、巻頭画像は「ムラサキシキブ」の花であります。

本日の『キュウリ爆弾』本数18本・・・樹勢が弱って来たようなので、古老直伝『尿素の葉面散布』を実施しました。
果たして、どうのような結果が待っていることやら…。


              

コメント
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