「ざるうどん」ですが…胃が…
「子規」「時鳥」「郭公」etc.と、その呼び名に当て字の多い「ホトトギス」でありますが、「不如帰」は中国故事に由来する読み方らしい。「ホトトギス」自体は渡り鳥であり、その『生活環』を繰り返しているだけなのだけれど、その鳴き始めの時期が、ちょうど種蒔きの時期に一致するから、農耕に由来することは確からしい。
「目に青葉 山ほととぎす 初鰹」という山口素堂の有名な俳句もありますが、山は若葉が萌え、田起こし作業が始まり、まさにこの季節…とは言え、『おやじぃ』のなまけ癖はかなり重症であり、まだ耕運を始めておりません。(大規模な農家に合わせて作業したところで、田んぼに水が来ないのだから、のんびり構えても大丈夫と悪い習慣が定着しはじめております。)
そうそう『不如帰去』…「帰るに如かず」(帰るに越したことはない。帰りたい。)長江流域の衰退した「古蜀」の国に「杜宇(とう)」という男が現れ、農耕を指導して「蜀」を再興したのだけれど、後に「秦」に滅ぼされ、「杜宇」の化身であるホトトギスが嘆き、血を吐くまで鳴いたのだとか…。日本ではゴールデンウィークに突入し、3年ぶりに故郷に帰省する家族連れも多いのでは…。
白、ピンクの花の次は赤…
さて、新型コロナ感染症によって、故郷の両親を慮って帰省をためらっていた方も、今年は大手を振って帰れそうであり、また、子や孫の顔を楽しみにしている『ジージ』、『バーバ』も多いに違いない。『故郷の味』を振舞い、舌鼓を打ち、笑顔が溢れるいつもの光景が繰り広げられる…これが日常だったはずなのだけれどねぇ。
はてさて、『おやじぃ』の場合は、帰る家も無ければ、帰ってくる人も居なくなってしまいましたなぁ。(二女の『も~ちゃん』が、一人居るかぁ^^;)オッカーとて、実家には両親が住んでいる訳でもないし…と言うより、両親と暮らした年月よりも、『おやじぃ』と我が家で暮らした年月の方が、はるかに長くなってしまいましたから、今では、『おやじぃ』よりもこの家では存在感を示しているかも知れない^^; そうそう、同居犬の『柴犬コウ♀(本名:さくら)』も埼玉県久喜市生まれなのだけれど、生まれて2ヶ月ほどで我が家にやって来たから、もう母親(当然、父親なんてねぇ^^;)の記憶も、生まれた場所さえも憶えていないに違いない。実家を無くした人々は、一体どこへ帰るというのだろう…「里に帰らせていただきます。」そう言われなくなってしまったことだけが安心材料の『トホホギスおやじぃ』だったりしてねぇ(笑)