麦は泣き 麦は咲き 明日へ育っていく(作詞:中島みゆき)
先週、長男『ポン太郎君』を迎えに行った時、東北自動車道から小麦が褐色に色付いた光景が目に止まりました。約30年前、埼玉県の試験場にお世話になっていた頃は、6月初めに麦の刈り取りが行われ、その後、田んぼで「日本晴」が栽培されていました…いわゆる二毛作であります。今は、恐らく自主転作のため、小麦栽培の後は作付されないのでしょうけれど。
一方、オラが在所では、今、小麦の花が咲いています。これもまた転作作物であります。
今年のわが町の転作目標面積は38.6%だったでしょうか、1haの田んぼの内、約40aは何らかの作物を作付けするか、多用途米として供出する必要があります。過剰な米の価格維持のためと称して、減反(転作)が実施されておりますが、平成28年度以降は自主性に委ねられる…さらなる米価の下落が容易に予想されるのであります。恐らく生産者米価は6,000円台の攻防戦になるのではと予想はしておりますが…小規模な農家は米作りから撤退するのではないでしょうか。
ヒメギスの幼虫(不完全変態)ですかねぇ…
緑色の田園風景が拡がる光景が当たり前。しかし、当たり前の光景が当たり前では無くなる時代がやって来るかも知れません。車窓から見える光景は変わらないかも知れませんが(作付け条件の良いところは、大規模農家が作付を継続するでしょうが)条件の悪い中山間の農地は作付け放棄されることが容易に予想されるのであります。今、東北農政局から「経営所得安定対策(ナラシ対策)」に関するアンケート葉書が入っております。「ナラシ対策」とは、米価の下落に対して一定の価格を補償する内容ですが、平成27年産米からは廃止され、28年産米からは、積立をして補償しましょうという「ありがたい」制度であります。当然、国からの補てん金もあるでしょうけど…都市近郊の野菜栽培農家に対して、価格の乱高下対策は昔から行われて来ましたが、主食である米も投機の対象になるのでしょうかねぇ^^;
水田の保水調整機能を無視して、どこまでも合理的に農家の整理統合を図りたいのでありましょうが…ふっふっふ『夢屋王国』は、しぶとく生き抜いてみせますよ^^;