「恋いで身が細る」…そんな花言葉も
東日本大震災の「あの日あの時」を甚句で伝える…北村さん、藤原さんという釜石市にお住まいのお二人の講演を聞く機会に恵まれました。古くからの言い伝えを着実に守った者と残念ながら公共の第一報を信じて避難が遅れた者と…一瞬の判断の違いが生死の境目を分けてしまう…そんな分岐点をヒシヒシと感じさせられた講演でした。
盆地の内陸部に住んでいると「津波」といった知識は皆無に等しいのでありまして、地震…停電…情報の途絶…次の行動の判断…果たして動けるかどうか?私自身、建物の中で繰り返し起こる余震に、建物内に残るべきか外に出るべきか判断に迷ったひとりでありますから。
既に震災から7年目に突入し、記憶が薄れる日々であり、防災訓練も次第に形骸化していってしまう。「あの日」を忘れずに「避難」のあり方を考える人と大丈夫だろうと高を括る人…何が生死を分けるかなんて誰にも分かる訳もないのでありますが、運不運だけでは分けられない分岐点だけはあるような気はする…災害時の逃げ場所を家族で確認しあう。心の逃げ場所を確保しておく…災害だけでなく、色々な逃げ場所の確保が必要なようです。