火星が動いて、土星と火星とさそり座の三角が伸びたり縮んだり、面白く変化する話を書いてから、ずっとこのブログの中で折に触れて紹介してきました。そして、実は昨日がクライマックスの日でした。
ところが、夜に仕事をすることになって、やっと余裕ができて空を見た時は、土星達がみんな西の地平に隠れてしまったあとでした。
本当に一直線だったんですよ! お馴染み「銀河鉄道の月」のブドリさんのサイトのココを見に行くと~~~ちゃんと綺麗な写真をアップしてくれていました。縦に並べたネックレスの宝石の様、もしくはかわいいパジャマのボタンみたい?羨ましい!
よし、今夜晴れたらと思いつつ、うっかり家にいたのに忘れそうになって、ブドリさんのサイトをみて思い出して大慌て。
カメラと望遠鏡とスマホを持っていつもの駐車場へ急行。
結構 まばらに大き目の雲がいて、これはダメかなと思ったら、雲と雲の間に縦に並んだ土星・火星・アンタレスが見えました!
雲に隠れたり出たりの合間を縫って、どうにか下のような写真が撮れました!
(上の明るい星から、土星、火星、アンタレス)
上の写真の一番下のアンタレスの左右、右の写真の縁あたりに、小さく写っている星がわかりますか。それらは、さそり座の星です。
では、だいぶ久しぶりになりますが、時間を巻き戻して8月5日のブログで復習ですよ。面倒だという方のために図だけはここに再度出しておきましょう。
上から4月20日、5月28日、7月4日の土星・火星・アンタレスが作る三角形の変化をみていきます。
ピンクの長く下にのびたようなTの字をした「さそり座」(横向きにさそりは寝そべってます)。その中にいるアンタレスは恒星ですので星座の中での位置はまったく変わりません。いつもさそり座の真ん中で三角形の左下の頂点になっています。
火星と土星では、同じ外惑星でも地球との距離が断然違います。地球に近い火星の動きの方が当然大きくなります。三角の左上に位置する土星は惑星なので少しの移動はありますが、さそり座との位置はさほど変化していません。
三角の形を変えている主犯は、そう火星です!
そうです、最初はさそり座の中にいたのに、だんだん右へと大きく外れて飛び出してしまいました。上の7月4日には火星がずいぶんと右に飛び出した感じになっていますね(実は1番さそり座からはなれたのは7月1日でした)。
飛び出した挙句に、火星は不思議なことにまたさそり座の懐の中に戻ってき始めて、その写真が下の8月4日の写真です。
さらには、アンタレスの上にやって来て、三角形は消滅。きのうの24日夜に一直線になったんです。
そして、今日はというと、すぐ上の図は最初の写真に分かりやすく線を入れたものです。ちょっと火星が直線というより、たった1日で早くも左に「く」の字にややでっぱり始めているのがわかりますか?
これからは、日を追って三角が左に伸びて行き・・・・さあ、どうなりますか?楽しみですね。考えながら、天気の良い日にはどんな形になっているか実際の空で確かめてみてください。
昔の人は、今のように電気に溢れた生活をしていなかったので、夜空の星といまよりずっと仲良しでした。
そして、星座のそばを「やんちゃ坊主」みたいに遊んでまわる星にきがついて「遊び星」とか人を惑わせる「惑星」と呼んで恒星とは違うと区別したんです。
さあ、あなたも、今なら火星の「やんちゃ坊主」ぶりをまだまだ楽しめますよ。ご一緒にどうぞ~~~。