おはようございます。今、南空の思い切り上の方を見上げると思いがけなくお月様に出会えるのですが・・・。
みつかりましたか? 太陽がまぶしいので少し目をならしつつ、太陽の光を壁や木で遮って見やすいようにして見上げると白い月が見つかるはずです。私は左の壁で太陽を遮って、ベランダにしゃがみ込んでグッと空を見上げて見ています。
これから西空へと移動して、14:23に西の地平線に沈むまで、皆に気づかれることはあまりないながら空を旅していく月です。太陽の眩しさが力を増すと、雲がなくても見えづらくなり空に溶けて見えなくなってくると思います。
結構、しっかりみえていますよね。 是非、探してみてください。近所の友人に見えると教えたら、眩しくて見えないと言いに来たので、もう一人の隣人も誘って、太陽の眩しくない建物の北側に出て空を一緒に見上げました。
「あれ~、こんな上に見えたんだ」
「このお月様は、欠けているのがいつもと反対ね」と友人。
「そうなのよ。月は太陽のある方が照らされているからね。夕方は沈む太陽の方が照るから今と反対にみえるのよ」と説明。ブラジルに住んでいた時は、南半球だから夕方の月がこんな風に欠けて見えたのよ~などと話しました。
さて、今日文化の日の11月3日が憲法公布の日だったのを、迂闊にもこれまで気が付かないで生きてきてしまっていた私。でも、偶然にも昨日図書館で赤塚不二夫・永井憲一の「『日本国憲法』なのだ」という本を借りて、ちょうど読んだところでした。
共著の永井さんが書いた「はじめに」を読み始めた途端に、赤塚不二夫さんが「中国に生まれて、戦後おふくろの手を必死で握って命からがら満州から引き揚げてきた・・・、あのとき手を離していたら、ぼくも『中国残留孤児』だったよ」と話してくれたという文が出てきて驚きました。赤塚さんも満州生まれだったのですね~。結構、周囲の方のなかに満州育ちの方がいて驚くこと多いのですが、赤塚さんもでしたか・・・。
本の中心には漫画で日本国憲法のことが書いてあって、本の最後に赤塚さんと永井先生の対談もあるのですが、
国民に悲惨な、さまざまな犠牲を強いた戦争。戦争の最前線に立たされた者の中に戦争をまた起こしたいと思うものはいないだろう。法政大学の憲法の永井先生は、憲法と自衛隊の話をしていて、10数年前だったら、自衛隊が存在することに大多数の学生が反対した。でも、最近(本出版の1983年当時)は、賛成の方が多い。 それで、志願兵制度の自衛隊じゃ人数が足りないから、徴兵制がないと軍隊は成り立たないというと、10数年前だったら「冗談じゃない。おれは外国へ逃げてもいかねぇ」とか「脚を追ってもいかねぇ」とか幼稚だけど自分で考えた答えが返ってきた。ところが、いまは「そうなったら、いやだけど行く」という。いまの若者には、自分の判断がない。それはすごく恐ろしいことだ。それでは、他人にどうにでもされてしまう(概略)。 という懸念も書かれてありました。
このかつての(自分の判断がない)と先生に心配された若者世代の私。「どうにか大人になりこの70年以上日本を戦争の惨禍から守ってくれた「日本国憲法」の精神をしっかり引き継ぎました。これから先も日本が平和な国でいられるようにと考えられる人間になっていますよ~。ご安心下さい」と、永井先生に伝えたい気持ちになりました。
四半世紀前の本なのに、まったく古く感じられない本でした。憲法改正を進めようとする動きがあっても、さらにこの後の25年でもひとつも改正されずに守られてきた憲法です。でも、今また改正の動きがますます激しくなってきています。
さて、本を読んで、ニャロメ~とか、シェー、とか笑って読んでいた漫画を描いた赤塚さんのことを知りたくなって、wikiで検索してみました。すると、そこにも思いもかけない濃密な話が載っていました。それは、赤塚不二夫さんの憲兵だった父親の話です。戦中の憲兵!と思ってイメージしたものとは違う赤塚さんのお父さんの姿。
<おやじの首には当時の金で2千円の賞金がかかっていた。当時としては途方もない大金である。べつに護衛に守られていたわけではないおやじが、裏切りや密告によってつかまる可能性はそれほど低くはなかったはずだ。おやじが砦の外の村へ出たとき、村人の一人が敵に連絡すればそれまでである。だが村人は誰もおやじを敵に売り渡さなかった。こういうわけで、おやじだけではなく赤塚家も襲撃されることがなかった。砦には時々、さまざまな物資を積んだトラックが到着した。おやじはその物資をよく村人に分けていた。「敵も味方も同じ人間じゃないか」何か見返りを期待したわけではない、こちらに真心があればそれは必ず相手に通じるはずだ──これがおやじの人間観だった。>
を始め、いろいろなエピソードで家族のありよう、帰国してからの満州帰りの人への差別。その中でも素晴らしい友人を得られたことなど・・・wikiを読み終えただけで、1冊の本を読んだかのような読後感を持てました。
お時間のある方は、赤塚不二夫 をクリックしてwikiのページで読んで見て下さい。
憲法公布された日。憲法について、あなたも是非考えてみてください。