真夜中、今、夜空は月と惑星が饗宴。賑やかな空になっています。とはいえ、真夜中で起きている人は少なく、これまでも見えそうでいて雲に邪魔されたりで、今朝ほど楽しめたのは久しぶりでした。
真夜中に起こされて、眠い目をこすりこすり起きたご褒美といえます。さあ、ご褒美のお裾分けですよ。
勿論、最初に目に飛び込んできたのは、お月様でした。きれいなお月様、昇ってきたのは夜中の0:07。3時に見つけた時は、予想以上に高く、いつもの東の公園に行こうと外に出た途端に公園の木の上に悠々とお月様が浮かんでいました。
「あっ、お月様、今日も誰かと一緒にいるのね!」
そうなんです、この前、木星と一緒にいたお月様、今日はちょっと暗めの赤い惑星と一緒にいました。火星です。
左下から右上の隅まで、月・火星・木星と並んで見えました。写真では赤く見えませんが、ちょっと赤い感じがしましたよ。火星の上に見える星は、おひつじ座のハマルのようです。
きれいに晴れた夜空。月を囲んでいた星たちを撮ってみました。月の左の明るい星は、牡牛座のアルデバランのようです。その上はスバルでしょうか? 明朝にみると、月はこの牡牛座の中にいるはずですよ。
木で隠れているところを、もう少しよく見てみましょう。
結構、星がいっぱい写り込んでいますね。
では、今度は月から目を離して、さっき見た木星の右はどうなっているか、南の方を見ていきます。ここにも、木星よりは暗いですが、惑星が今した。左が土星のようです。防災無線の柱の上に見えているのは、夏の大三角のアルタイル(彦星)のようです。
そして、この防災無線の左あたりを、ちょっと変わった雰囲気に撮った写真が、下の写真です。
防災無線の飛び出した柱の左にある星。秋にいる唯一の一等星、フォーマルハウトのようです。さあ、さらに西へと目を移していきますよ。
同じ防災無線が今度は左にきていて、西空を撮っています。防災無線の右上が先ほどのアルタイル。その右と右上に大きく三角を描くような位置に星が2つ見えます。「ベガ」と「デネブ」です。これで三角形を作ると「夏の大三角」となります。
今の未明の空は、皆の夜を飾った「夏の空」が朝には傾いて沈んでいき、南には「秋の空」、東には「冬の空」が見えているのですね。そして、私が、東から南、西へと夜空の写真を撮りながら待っていた惑星がいます。
でも、なかなか出てきません。この公園は北東の方向が邪魔者がいっぱいで見つけづらいのです。待っていても、出てこないので、私が高いところに昇って北東近くがみえるところに移動してみました。
さあ、やっと出てきた明るい惑星。木星と同じように明るいこの惑星は、金星です。
月がだいぶ高いところに移動して、やっと出てきた金星はどこだか分かりますか?鉄塔の右下の明るい星が、金星です。明るいですよね。これで、私も大満足。やっと家に戻って、悔いなく2度寝ができました。
最後にお見せするのが、私が金星を待ちながら撮った月のアップです。最初に見た月の写真を再度並べて比べて見ましょう。最初には影の境に丸いクレーターが印象的に見えていましたが、たった35分でそれが影に隠れていますね。月が、地球の周りを回って、今は刻々と見かけの位置が太陽に近づいているのです。太陽のいる東方向に移動しているので、先ほど牡牛座のアルデバランに近づきますと書いたように、ジワジワとこの青空の中でも月は移動しているんです。今も空にお月様はいるのですが、太陽が眩しくて青空の中では見つかりそうにないかな?
今日の月の入りは14:31です。夜中ですが、こんなに惑星が勢揃いする姿をみるのはとても楽しいです。夜中目が覚めてしまいアンラッキーと思わず、今なラッキー!!!と思って、思い切って惑星達の饗宴の姿を楽しんでみましょう。
復習のために、私がみた夜空を国立天文台の「今日のほしぞら」で確かめてみましょう。あなたの地域で、何時にどんな空がみえるかは、「今日のほしぞら」で地域や時間を入力してみて下さいね。