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月の満ち欠けに時の流れを感じながら、皆でそれぞれの持ち時間を楽しく意味あるものにしていきたい。

青空の中のお月見(日本人が失った月との生活のお薦め)

2020-08-13 10:45:24 | 惑星・天体ニュース

  「えっ、青空に月が見えるってどういうこと?」と思ってこのページを開けて下さった方、ご訪問 ありがとうございます。

     

  <青空の中の月は、2020年8月13日8:47に撮影したものですが、この月は、2020年8月12日23:17に上ってきた月です。次の写真は、上ったばかりの月を、日付が変わった0:44に撮った写真です。>

   日本人が旧暦で生きていた頃は、常に月が今どんな形をしていて、どんな時間に上るかを 当たり前に感じる日々だったように思います。というのも、旧暦の1日は「つい(月)たち」新月。月と太陽とが同じ方向にあって、月が見られない日を、新しい月の巡りが始まる日と昔は定めていたのです。

   旧暦で生活していた頃の日本人は、暦の日にちで、月を見なくても その時の月の形を思い描くことができる生活を長く過ごしてきたのです。七夕の7月7日には 7日目の船に見えるような「太めの三日月」が夕空に浮かび、乙姫と彦星の逢瀬のための舟となりました。そろそろお盆の季節ですが、お盆の8月15日には人々が集まり、先祖の霊を慰める為の盆踊りをする人々を、いつも満月が今のような灯のない時代でも明るく照らしてくれました。

   ただ、旧暦には不便がたくさんありました。月の巡りは28日~31日までと月によってばらばらな太陽暦と違って、1年という公転にぴったり合うようなカウントにならないところが致命傷でした。1年を12ヶ月とスッキリした形にすることが旧暦にはできません。「字余り」のように1年を12ヶ月にすると「余り」が出てしまい、どんどんズレてしまいます。それが、現代の生活にとっては、決定的な欠点となるために、廃止されてしまいました(1873年1月1日)。 

   さらに、都会に住んでいると夜は街灯が明るく、ビルや建物も増えて空を見上げる機会はすっかり減ってしまい、月の存在に気づく人はほとんどいなくなりました。月は、都会の空でも、探すつもりがあれば、しっかり空で私たちを見守ってくれているのにです。それは、夕方や夜に限りません。昼の青空の中でも、朝に通勤や通学の人々の安全を見守り、疲れて帰る人々をお迎えにでてくれたりしている時もあるのです。ですが、残念ながらそんな月に注目する人は、今や本当に少数派です。

   もったいない!!!!

 これが、私の心からの言葉です。最近は、我が家の周辺も鳥が鳴き、日陰を作り、草花に季節の移ろいを感じさせてくれる緑がなくなり、老人施設や建て売り・マンションなどに変わっていくことが多くなりました。自然がどんどん失われていく(嘆)。そんな中でも、変わらず空を巡りながら、どこからでも、誰でも 隔てなく空を見上げれば そこにいてくれる月。(この月を生活の中に感じて生きるか生きないかでは、大きな差が生まれる!)と私は思っています。

  ・時の移ろいを日々に感じる(繰り返しているようでも 実は自分の時間は永遠でないこと。それを、感じて生きられる)。

  ・変わらないこと (天体の運行は、人間がどんな馬鹿なことをしていても、一定のリズムで確実に動いています。月が今日何時に出て何時に沈むか、惑星がどう現れるか、私たちは科学の力で予測できます。だから、日々 月を見ていると、自然にその法則をだんだん感じられるようになります。体験の積み重ねで、これから出る月の場所の、時間の予測がつくようになります。「学ぶ」ということ。「学び」によって、月の動きが分かることで、簡単に月がみつけられるようになります。それは、過去に学ばない「その場主義」や、「ご都合主義」ではなく、しっかり考えて正しく行動するために「知識」がどれだけ役にたち大切かを、教えてくれます)

  ・離れていても、同じ月 (今は、昔のように大家族で暮らす人は少なく、高齢者は施設でくらし、親兄弟など親戚も 日本国内どころか世界各地にいることもあるでしょう。でも、月はどこに住んでいても、同じ満ち欠けで一緒に見ることができます。勿論、出てくる時間や、天候で同じとはいきませんが、離れていても、国内ならほぼ一緒に月を楽しめる可能性もあります。南と北半球では見え方が違いますが、新月、半月、満月の形は一緒です)

  ・癒やされます (太陽は、私たちの命の源です。でも、私たちは沈む夕陽とかでないと直接見て愛でることはできません。でも、月は安心して子どもも大人も一緒に眺められます。月が上る時の色の変化をご存じですか?赤→黄→白色へと、光が届く空気の層の厚さの違いで、月の色は美しく変化します。どんなシーンでも、月はゆったりと肉眼で、簡単に楽しめます。そして、大きいのでみつけやすい! 日光浴は熱中症や日焼けなどの心配もありますが、月光浴はそんな心配がありません。月と向かい合う時間は、私には心落ち着くと同時に心躍るという 貴重な時間です。あなたにも、そんな時間を持ってもらえればと願っています。癒やされます)

  ・不思議な力 (人は、生まれてくるところを選べる訳もなく、死ぬときも選べません。運命の鍵を人はたぐり寄せることはできても、その鍵を完全に握ることはできません。でも、こうなりたい!こうしたい! 人には様々な思いや願いがあります。それを、神様にお願いする人もいます。でも、私は月に願いをよく託します。すると、不思議に自分の力以上の結果を得られる経験をいくつか積み重ねてきています。それを、私は「月パワー」と呼んでいます。人は「自分の力だけでは何もできない」ということを知って、自分以外の力に願うことで、不思議な力をえられるようです。非科学的?でも、科学ではわからないことが存在することを知ることが科学的な態度とも言えます。人間の知恵には、限界がある。それを知るのも、人間の知恵です)

  実は、私がこれほどに月をみる生活になったのは、女性として身体で月を感じることがなくなってからでした。女性は、その人生の長い時期を、逆に言えば月を感じて生きる生活をしているのです。出産にまつわる月との関係もよく言われます。大潮・小潮など、海の波が月の引力で違うことはご存じと思いますが、人間の身体の6割は水分と言われています。その水分が海と同じに月からの影響を受けている。そう思えば、月と私たちとは無縁ではありえないと思います。

 「青空の中の月」今日は、13:35まで沈みませんが、今は西に雲がでてきて、我が家ではもう見られなくなりました。そもそも地平線近くは霞がかかったり、障害物も多く、最後まで見られるのは稀です。でも、今日も最後11時近くまで私は見届けることができました。結構 青空の中の月を見る機会はあります。

 長くなりましたが、このページを訪問して下さった方が、新暦の今にあっても、月を日々に感じて生活に活かして下さることを、心から願っています。最後まで読んでいただけて、有り難うございます。(今日から月でもみてみようかな)と思って下さった方、今日の月の出は23:54に出てきます。その前に寝てしまうという方は、是非明朝が晴れていたら、青空の中で月をさっそく探してみて下さい。14:35まで沈みません。きっとどこかであえると思いますよ。

  

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2 コメント

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Unknown (悠々遊)
2020-08-13 21:26:39
こんばんは~
早めに明るい時間からストリート観望会を始めることがあり、そんな時はもちろんお月さんを望遠鏡の視野に入れて、通りすがりの人たちに声をかけるのですが、「え? こんな時間に月が見えるの?」と不思議そうに寄ってくる人が少なからずいます。
いかに空を見上げていないか分かろうというもの。
「上を向いて歩こう」と歌った坂本九さんが御巣鷹山で亡くなって、もう35年経つんですね。
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Unknown (felizmundo)
2020-08-14 00:27:31
>悠々遊さん
  そうなんですよね。みんな忙しくて、私が朝の月の話をすると「朝なんて月見ている暇はないわよ~」といわれてしまったり、ホンの一瞬の話なのに、心に余裕がないみたいです。
   私の通うプラネタリウムは図書館やホールと併設されていて、その入り口前で月に2回太陽の黒点とかを天文愛好会の方が中心になって行ってくれています。「上は向かない」展望ですが、こどもたちが集まって、それが天体好きへの入り口になっているみたいです。子ども用と大人用の天体教室があって、子どものは結構いっぱい集まっているようです。
   明るい時間からの「ストリート観望会」ですか! いいですね。
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