信州スロウライフ12ヵ月

野菜や草花と暮らす生活

果実酒

2009年10月25日 20時00分45秒 | Weblog
2年前に信州へ来てから実家の兄から頼まれていたことが今年は果たせた。
福島で育ち、外で一日中遊び、線路の土手で夏の間赤く咲いていた花に記憶がある。
きれいだからと家に持って帰ると火事になると言い伝えられ、何となく不気味な花だとずっと思い続けていた。
故郷ではその花をしどみと言い、秋になると黄色い実を付けた。
かじるとたまらなく酸っぱく、子供にとっては美味しさなど感じられず、吐き出してしまう。
その程度の記憶のまま、昨年原村を訪ねてきた兄が、ここではしどみはならないかと訊ねた。
確か昨年の秋、犬と散歩をしていたら、エコーラインの土手で黄色い実を見たような記憶があり、
その場所へ案内した。

もう11月になって寒くなり、いくつかみつけたが、茶色でしわしわになり梅干のようだった。
では今年こそと、夏の頃から散歩の度に気に掛けて藪の中なども覗いていた。
今年は豊作なのだろうか、この辺りではしどみを取る人もいず、軍手をはめて
退屈して帰りたがる犬を押さえつけ、収穫した。

思いもよらず沢山の量が取れ、早速宅急便で送り、実家の兄は感激して、
妻の兄妹までおすそ分けしたそうである。
実家は海に近いからこのような貴重な物の恩恵は受けられない。

その後も休みの度に犬の散歩で林でしどみの実がなっているのを発見し、焼酎につけた。
なかなか実がならないというブログの記事を見て私はその方の数100倍は収穫したのであるが
効能は咳止めになると言う。
甕と瓶に漬けたが、来年の今頃はきれいな色にしどみ酒は出来上がっていると思われる。
梅酒も毎年漬けるが飲み手がいないので、瓶はどんどん増えるばかりである。


くさぼけ

・薔薇(ばら)科。
・学名 Chaenomeles japonica
Chaenomeles : ボケ属
japonica : 日本の
Chaenomeles(カエノメレス)は ギリシャ語の
「chaino(開ける)+ melon(リンゴ)」が
語源で、”裂けたリンゴ”の意味。



・冬から春にかけて、オレンジ色の花が咲く。
・盆栽としても利用される。
・別名「地梨」(じなし)。
果実は果実酒にされる。
・枝にはトゲあり