Il film del sogno

現実逃避の夢日記

Dear Pyongyang―ディア・ピョンヤン

2006-09-08 00:15:00 | 日記
9/7(木)曇り
蒸し暑い。
業務事項略。
夕刻、大江戸線で東中野へ。
愛すべき小劇場、ポレポレ東中野にて『Dear Pyongyang―ディア・ピョンヤン』を鑑賞。客数9名。閑散なるかな。
観客動員と作品の質は比例しない好事例。
大阪生まれの在日コリアン2世の女流監督が、その父親の姿を描いたドキュメンタリー。
宣伝に使われている、父親の人の良さそうな笑顔が印象的である。
戦後、彼は朝鮮総連の幹部として、金日成を崇拝し、国と主席への忠誠を誓う。
愛すべきこのお父さんは、韓国済州島の出身で、15歳のとき、日本に渡ってきた。
3人の息子は1971年に北朝鮮へ「帰国」させている。
これは娘が両親を10年という月日をかけて記録した恐るべきホームビデオである。
国家の理不尽さ、親子の情愛、望郷、イデオロギー・・・。
様様な切り口でカメラは我々に問題を提示してゆく。
独裁政権だろうが、核を作ろうが、他国民を拉致しようが、そこに住む人々にも平凡な日常があり、当然笑いも希望もある。
ラスト近くの病室のシーンは演出が過ぎる。父娘ゆえに仕方がないか。瑕僅なり。
しかし、必見の一本であることは間違いない。

コメント
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