うちのお兄ちゃんは優しいの。
私はよく知ってる。
だから好き。
でも、そんな優しいお兄ちゃんは、
いつもフルスイングなお父さんに振り回されてる。
昨日今日もそうなんだよねえ…。
よし、ドライブに連れて行ってやろう!
ヘンなお父さんは言います。
何だか嫌な予感…
やっぱり…
こんな狭いの、やだし…
塾に早く行きたいお兄ちゃん。
ホントに迷惑そう。
で、夜になって、塾にお迎え。
早く出てこないかなあ…
そういえば、先週試験でした。
で、お兄ちゃん、なかなかいい成績みたいだったんだけど、
今度はお父さん、「ぐはは、こんなこともあろうかと、用意してたのよ!」
ムダに大量な馬刺し。
子どもに生肉はあまりよくないと思うけど…
私は嬉しいけどねえ。
で、翌日。
「ご褒美がいるでしょ、遊戯王カード、買ってあげるよ」とお兄ちゃんを誘うお父さん。
で、その前に入院中のおばあちゃんとこに。
無理やり、お兄ちゃんに成績表を持参させたお父さん。
お兄ちゃんは、おばあちゃんに一生懸命説明してます。
おばあちゃんも喜んでます。
たあ、ここら辺りで気付くのはお父さんのどす黒い考え。
わざわざ成績表を持参させるのがおかしい。
おばあちゃんから貰うお小遣いを横取りする気じゃなかったのかなあ。
うーん、やりかねません。
で、この後、カードショップとパルコのジャンプショップに行ったお兄ちゃんたち。
帰り、二人で美味しいものを食べるって聞いてたけど…
なぜか空ろな目で、おにぎりを食べてます。
しかも車内。
周囲は繁華街なのに…
あれ?
ヘンな車が来たぞ!
銀ポロ君、どーしたの?!
オーバーヒートで煙がシューシュー。
JAFを呼んだのでありました。
しかも、JAFに入ってなくて、大金を支払う羽目に。
それでも、まるでメゲません。
「見晴らしいいね、この車。ひゅーひゅー!」
ゴキゲンなお父さん。
最後はいつものようにお母さんが尻拭い。
結局、ジャンプショップで好きなものを選ぶ時間も与えられなかったお兄ちゃん。
ホント、可哀相。
それでも、優しいんだよね。
「レッカー車に乗れるなんて、いい経験できたよね、お父さん!」
そんなこと言わないで、お兄ちゃん。
このヒト、反省しないから!