Viedel/KukiHairDesign/ヴィーデル/クキヘアデザイン 四条烏丸 美容室

ヴィーデルは四条烏丸の美容室です。フランス仕込みの技術 ナチュラルで優しく ふんわりとしたヘアスタイル

ノーカントリー

2008-03-14 20:38:00 | 映画






久々のトミー・リー・ジョーンズ、そして今回のアカデミー賞の「最優秀作品」「最優秀監督」「最優秀助演男優」「最優秀脚色」の4部門獲得作品です。
内容はヘヴィーなメッセージ性が。アントン・シガーの台詞「Call It Friend-O」これで生きるか死ぬかが決められる。まさに純粋極悪なキャラクター。またキャラクターの行いや台詞に現代社会が欠乏しているものや、このような社会に至ったであろう要因が語られている。映画という世界ながらナカナカ考えさせられる台詞です。また「奪われたものを、取り戻そうとして、更に失ってしまう。やられたからと言ってやり返すと、又返される。日常の生活の中での言葉のやり取りでも、相手に勝とうとすると、相手も勝とうとしてやり返す、そして又やり返す、」良くも悪くもネガティブな悪循環連鎖。気づいた時には、もう戻れない歯車のスタートボタンを押した事に気づく。結果どうすればよいのか....相手に対しては何もせず、ただ自分の出血だけを止めればよい。そんな人間の負の部分を見せ付けられます。
この映画にも悪は出てきます。でもその悪の出生の秘密やいきさつは語られません。このようなことが世の中の悪だと語りかけているようです。その悪に巻き込まれて生か死を表現するのにはコイン投げが使われています。これが何か啓示にも見えました。
そして良い映画だと思ったことは、詳細にいきさつや結末の提示や説明が無く、見るものに対して何も与えていない事、与えていないが為に何かを考えさせられる問いかけを促しているように思えました。結末の筋書き作りは、見た人の自由なのです。僕の中ではかすかな望みが残りました。映像では決してハッピーエンドではない映画でも、僕の中では満足した結末をイメージする事が出来て、又色々な事を考えさせられる、そんな逸作です。