冒頭からいきなり戦乱の真っ直中に投げ込まれるので混乱するかも。
「ジェダイの帰還」でハッピーエンドを迎えたのになぜ?
帝国軍の残党で作られた悪の組織はたった数十年でどうしてこんなに勢力を拡大しているの?
不明な点が多い無理強いな展開。
はじめて見た人へは「スター・ウォーズ」的には、このアプローチどうなんだろうと思う。
「エピソード4」では、オビ=ワン・ケノービがクローン戦争を戦ったジェダイの騎士だと紹介されるけれど、「クローン戦争」がなにか説明されない。
だから、そのおかげで物語に何千年もの歴史を感じることができたのかも。
あえて情報を控えることで観客の勝手なイマジネーションを刺激する?そんなこと考えずにボヤ~と見てください手法。
しかしJ・J・エイブラムス監督は見せ方が上手い。
こうすれば喜ぶだろうというつぼを心得ている。
不明であるが故に、ホカの不明点は放っておいて「フォースの覚醒」では難解な説明を少々復活させてくれてもいる。
この映画を見るうえで、知っておくべきことはたったふたつ。
ファースト・オーダーという悪の軍事組織を前に、善良な人々で結成されたレジスタンスが劣勢に立たされていること。
そして、どちらも失踪中の伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカーを探しているということだけだ。
そう、ルークが伝説の人になっちゃタンだ~
ルークの消息を追う二大勢力の争いに、砂漠の惑星に住む孤独なヒロインのレイと、ストームトルーパーの脱走兵FN=フィンが巻き込まれる。
しかもどさくさにまぎれて関係が出来上がってしまう。
そんな2人の冒険を、ハン・ソロやチューバッカ、レイアといったお馴染みのキャラクターたちが支援するという、ファンにとっては嬉しい展開。
気になるのは、善と悪のせめぎあいや家族のつながり、愛と喪失といった「スター・ウォーズ」に共通するテーマだけでなく、旧三部作とまったく同じストーリー要素がいくつも踏襲されている点。
とくに「新たなる希望」と同じ展開や状況が多い。
新たなジェダイの誕生を描く以上、ある程度似通ってしまうのは仕方がないのかもしれないが、最新のVFX技術と新キャストによって作られた「新たなる希望」のリメイクに見えなくもない。
ただし、「スター・ウォーズ」新3部作の第1弾としては上々かな?。
なにより、レイとフィンをはじめ、カイロ・レン。
新しい登場人物は、旧3部作の人気キャラクターと比較しても見劣りしない個性。
彼らにどんな未来が待ち受けているのか? 2017年公開の「エピソード8」(ライアン・ジョンソン監督・監督が変わるんだよね~)がいまから待ち遠しいかも。
だって1作品としてみた場合は不満が残るから。
1/3として理解してます。