サクセス・ストーリーはアメリカン・ドリームと言われるほどにアメリカ映画の得意ジャンルだが、実話の失敗談も意外に得意?なのかも。
「遠すぎた橋」、「ブラックホーク・ダウン」、「ローン・サバイバー」など戦闘のしくじり?作戦をネタにした作品など。
そこに今回、テレビ報道の世界を背景にしたこの映画も「しくじり」に加わった。
しくじりは、報道番組の敏腕プロデューサー。
巻き添えを食う形で局の看板ニュース番組からの降板を余儀なくされた花形キャスター。
2004年の大統領選の最中。
再選を目指すブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑をスクープするが.....
放送直後に証拠文書の真偽を疑われ、今度は自分たちに向けられた疑惑の払拭に奔走するハメになる。
文書は偽物だったのか?
謎解きの妙味をはらみながら検証作業を追うドラマは、徐々にしくじりの原因を浮かび上がらせていく。
その根っこが、ブッシュの犯した史上最大のしくじり「大量破壊兵器」とシンクロするところが面白い。
証拠文書の裏付けを取る過程で「自分の信じたいことを事実とみなす」という独善の罠にはまる。
イラクに大量破壊兵器疑惑をかけて戦争に突っ込んだブッシュと同様に。
そして、しくじりの責任を問われることなく大統領の座に居座り続けたブッシュと違い、四方八方から壮絶なバッシングを受ける。
キャリアの絶頂からどん底に突き落とされたうえ、針のむしろに正座させられる感じ。
そんな極限状況に置かれた人間が、恐怖と焦りにさいなまれながら自分を保とうと踏ん張る姿を、あるべき姿として描いている。
ケイト・ブランシェットの演技はいつもどおり巧みすぎるほど巧み。
引き込む力が強く、苦境を疑似体験させられる。
その痛みを和らげてくれる存在、仕事上の「父」。
権力の監視がメディアの仕事と心得る戦友の花形キャスターとの絆に、一筋の光を宿す。
また現在のマスメディアに感じていた僕自身の考えも、代弁するかのようなセリフにも共感を覚え、現在のマスメディアの在り方へも一石を投じる。
「Courage/クラージュ」その一言に人としての筋を感じ、そしてこのエンディングに救いを感じた。
「遠すぎた橋」、「ブラックホーク・ダウン」、「ローン・サバイバー」など戦闘のしくじり?作戦をネタにした作品など。
そこに今回、テレビ報道の世界を背景にしたこの映画も「しくじり」に加わった。
しくじりは、報道番組の敏腕プロデューサー。
巻き添えを食う形で局の看板ニュース番組からの降板を余儀なくされた花形キャスター。
2004年の大統領選の最中。
再選を目指すブッシュ大統領の軍歴詐称疑惑をスクープするが.....
放送直後に証拠文書の真偽を疑われ、今度は自分たちに向けられた疑惑の払拭に奔走するハメになる。
文書は偽物だったのか?
謎解きの妙味をはらみながら検証作業を追うドラマは、徐々にしくじりの原因を浮かび上がらせていく。
その根っこが、ブッシュの犯した史上最大のしくじり「大量破壊兵器」とシンクロするところが面白い。
証拠文書の裏付けを取る過程で「自分の信じたいことを事実とみなす」という独善の罠にはまる。
イラクに大量破壊兵器疑惑をかけて戦争に突っ込んだブッシュと同様に。
そして、しくじりの責任を問われることなく大統領の座に居座り続けたブッシュと違い、四方八方から壮絶なバッシングを受ける。
キャリアの絶頂からどん底に突き落とされたうえ、針のむしろに正座させられる感じ。
そんな極限状況に置かれた人間が、恐怖と焦りにさいなまれながら自分を保とうと踏ん張る姿を、あるべき姿として描いている。
ケイト・ブランシェットの演技はいつもどおり巧みすぎるほど巧み。
引き込む力が強く、苦境を疑似体験させられる。
その痛みを和らげてくれる存在、仕事上の「父」。
権力の監視がメディアの仕事と心得る戦友の花形キャスターとの絆に、一筋の光を宿す。
また現在のマスメディアに感じていた僕自身の考えも、代弁するかのようなセリフにも共感を覚え、現在のマスメディアの在り方へも一石を投じる。
「Courage/クラージュ」その一言に人としての筋を感じ、そしてこのエンディングに救いを感じた。