知る喜びと、撮る喜びのつぶやき通信  (読める限り読み文章にする。 歩ける限り撮り続ける『花鳥風月から犬猫太陽』まで)

興味のあることは、何でも調べて文章にする。   写真は「光と影」と言われるが、この理解には、まだまだ、ほど遠い.

『自然の不思議・樹木のこと 9(樹木の樹形・枝張りのこと 1)』 『「国営昭和記念公園」の樹木は樹間距離が大きく、自然な樹形・枝張りに近い』

2023-04-02 16:40:03 | 植物・花

『自然の不思議・樹木のこと 9(樹木の樹形・枝張りのこと 1)』

『「国営昭和記念公園」の樹木は樹間距離が大きく、自然な樹形・枝張りに近い』

『街路樹、屋敷林、人工林を見慣れ、この公園の樹形・枝張りで、目から鱗』

 

この度、この歳、傘寿になって、早とちり的ですが、解かったことは、樹形は人間の手が及ばず、自由にのびのびと成長できれば、一般的には、温かい地方では広く・低い『洋傘形』と、寒い地方では、鋭く・高い『円錐形』に大別されるようです。

 

アメリカネムノキ(台風・大風に備えた樹形、その木何の木で有名)

ウエブ情報から引用

 

モミノキ・針葉樹(雪の重さと寒さに耐え、太陽光を求め、円錐形に)

ウエブ情報から引用

先日(2023/03/28)広大な『国営昭和記念公園、季節を問わず、散策が楽しい!』に行ってきました。 一日では、四分の一回るのがやっとでした。 とにかく広い公園で、カメラぶら下げての散策には2-3日かかりそうです。 公園は『緑の回復と人間性の向上』をテーマに1978年(昭和53年)度より建設省の手で施設整備が進められ、1983年(昭和58年)広大な、約70haで開園した後、レインボープールや子供の森、日本庭園、砂川口、盆栽苑等次々と施設が整備された。  

この公園は立川基地跡に開設されており、レクリエーション施設としての面もあるが、立川市と昭島市の広域避難場所の一つに指定されている。 防災関係機関が所在する立川広域防災基地が公園に隣接している。 

この度、広大な『国営昭和記念公園』の散策で気が付いたことは、表題の通りです。 世界の20数ヶ国で、ボーッと、見てきた樹形のこと、この歳、傘寿まで、気にも留めませんでした。 その樹形の理解と記憶は『樹冠』と言われるくらいですので、半球形(球形で代表される)と円錐形でした。 

見慣れた樹形は、人工林の北山杉に代表されるような徹底した『人工下枝払い』が圧倒的に多い中で、本当に珍しいのは、①北米の巨木・セコイアは『自ら下枝払い』をするそうですが? ②バオバブの樹形、と合わせて今後の課題です。 

これまで、いつも見ていた大半の『樹形』の風景は、人間に剪定・矯正されたもので。 人間の都合で『半球形(球形で代表される)と円錐形』になれなかったようで、まさに標題『「国営昭和記念公園」の樹木は樹間距離が大きく、自然な樹形・枝張りに近い』、『街路樹、屋敷林、人工林を見慣れ、この公園の樹形・枝張りで、目から鱗』でした。 

 

『国営昭和記念公園』の代表的なケヤキの樹形

全容

幹と根回り

 

これから勉強するために、樹形のこと、ウエブ情報で、少し調べて備忘録にしました。

 

樹木が本来持っている自然な樹形

樹木には樹種によって特徴的な形、「樹形」があります。 代表的な形は円錐型卵型です。  

これらの形に、

  • 盃型:ケヤキやムクノキなど
  • 円柱型:ポプラやイタリアンサイプレスなど、
  • 傘型:イタリアカサマツなど

以上で、樹形のパターンとしてはほとんど網羅できている。

イタリアカサマツ;老木になると途中の枝が失われ、先端の枝のみが茂り傘状となる。umbrella pine, parasol pineの別名はその成長した老木の外観に因る。

 

樹木の地上部は幹と枝葉で構成されていますので、樹形はそれらの成長の仕方によって特徴が生まれます。 一般に、針葉樹は1本のまっすぐな幹をもつ円錐形の形になるものが多い。 それは、先端の芽(頂芽)が側芽よりも強く伸長する性質を持つ針葉樹が多いからです。

 

円錐形の樹形が特徴的なヒマラヤシーダ

ウエブ情報から引用

 

これに対して、広葉樹は頂芽優性が弱い。 このため、側芽も頂芽と同じように良く伸びて幹や枝がたくさん分岐していく結果、卵型になっていきます。

 

きれいな卵型の樹形(スダジイ)

ウエブ情報から引用

「頂芽優勢」の性質は、植物ホルモン「オーキシン」の作用(頂芽を伸長させ、側芽の伸長は抑制する)であることが知られていますが、進化の過程でどうして樹種による違いが生まれたのかを説明するのは簡単ではありません。 

ただ、基本的には、太陽の光を最大限に得られるように枝葉を広げること、倒れず折れない構造的な強さを持つこと、受粉と種子散布の戦略に合致すること、生育環境(気候・気象・土壌・生態系)に適応することなどの要素の兼ね合いによって最適な形が選択された結果と考えて差し支えないでしょう。 

たとえば、寒冷地や高緯度の地域に多く見られる針葉樹。

その円錐形の樹形は、多雪地域で雪を自然に落とすのに(合掌造りの屋根のように!)役に立ちそうですし、高緯度の地域で低く上る太陽の光を最も効率的に受けることができる形に見えます。 

一方で、雪や風などの外力や光が当たる方向のような環境的制約がないのであれば、全方位へ均等に枝葉を広げられた方が光の獲得に有利なはずです。 日本の太平洋側に分布するヤブツバキが卵型の樹形で10m以上に成長するのに対して、日本海側の多雪地帯に分布するユキツバキは下枝が良く伸びて枝分かれし、樹高も2mほどにしかなりません。 このようなユキツバキの樹形は、多雪地域の環境に耐えられるように適応した結果であることが知られています。

 

台風の通り道となる沖縄では、低いところからよく分岐して下枝を横へ大きく伸ばし、その下枝をさらに気根で支える、ガジュマルやアコウのような樹木が分布しています。 これらの樹形は重心を低く下げて強風でも倒れにくい形です。

ウエブ情報から引用

重心を低くして強風に耐える樹形(アコウ

(記事投稿日:2023/03/30、#642)

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